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12球団2018年シーズン回顧

オリックス・戦力整い“台風の目”の声も、主力が低調で4年連続Bクラス/12球団2018年シーズン回顧

 

戦力が整い“台風の目”とされるも、投打の軸が低調で低迷期を抜け出せず。強固な救援陣を擁して12球団トップの防御率も打線がシーズンを通して上向かず、4年連続のBクラスに甘んじた。

[2018年成績]※成績部分の数字はリーグ順位
65勝73敗5分 勝率.471
538得点(4)、565失点(1)、打率.244(5)、63失策(2)
108本塁打(5)、97盗塁(4)、防御率3.69(1)

球団から続投要請を受けるも、成績不振を理由に辞任を申し出た福良淳一監督[背番号78]。西村徳文新監督の元、来季こそ低迷打破を期す


浮上の気配も急失速


 低迷打破へ。金子千尋西勇輝らの先発陣に、山本由伸増井浩俊の勝ち継投。攻撃陣ではT-岡田、吉田正尚の和製大砲に、ステフェン・ロメロクリス・マレーロの両助っ人をそろえ、さらに中島宏之小谷野栄一と経験豊富なベテランもおり、戦力は整い、開幕前は“台風の目”とも目されていた。が、蓋(ふた)を開ければ4連続のBクラス。低迷期から抜け出すことはできなかった。

 原因は明らかだ。先発陣が開幕から低調で、初の開幕投手を務めた西が、開幕3連敗。金子の初勝利は先発7試合目、ブランドン・ディクソンは同10試合目と、スタートダッシュに失敗した。打線の援護不足も響き、3・4月の月間打率は.232で、1試合平均わずか約3得点。投打の歯車がかみ合わぬ状況が続き、開幕から8カード連続で初戦を落とすなど、5カード連続で勝ち越せなかった。

 それでも4月末から上昇気流に。新助っ人のアンドリュー・アルバースがカード初戦の先発で白星を重ねると、勝ち越しが増えていく。大型連勝こそなかったがコンスタントに勝ちを拾って、5月31日に借金返済。交流戦では11勝6敗1分で2位、貯金4でリーグ順位も3位に浮上した。

 だが、リーグ戦再開から再び下降線へ。再開初戦となった6月22日のソフトバンク戦(ほっと神戸)で、リプレイ検証の末にファウルが本塁打に覆る不運な敗戦もあり、またも負けが込み始め、7月20日から8連敗――。7月22日には貯金が底をつく。一時はリーグ3位に食い込むも、7月の勝率はわずか.316で7つの負け越し。急失速で上位争いから離脱した。

脱・主力頼みへ


 原因はまたも主軸の不振だった。好調を維持していた五番の中島が、6月28日の西武戦(メットライフ)で離脱し、7月以降は四番・吉田正が集中マークを受けるなど、打線の突破口を見いだせず。さらに抑えの増井や山本も救援失敗が目立ち始め投打がかみ合わなかった。

 さらに前半戦を支えた新人左腕の田嶋大樹が、6月末に左ヒジ痛で離脱。アルバース、ディクソンも負傷と、故障者続出も追い打ちとなり、以降、再浮上の気配すらなし。7月29日に自力Vが断たれ、8月31日には自力CS進出も消滅した。9月25日には成績不振の責任を取り、福良淳一監督が続投要請を断って辞任を表明。後半戦は明るい話題は少なかったが、選手層が底上げされつつあることは光明だ。西野真弘小田裕也らが巧打でアピール。新人の山足達也西村凌もバットで存在感を示すと、同じくルーキーの福田周平が二塁の定位置を獲得しつつあった。

 とはいえ、チーム防御率は12球団トップの3.69を記録しながら、チーム打率.244はリーグ5位。若手の奮起もシーズンを通して打線の低調は明らかだ。さらに今季限りで小谷野が引退し、中島が退団。世代交代が急速に進む中で、主軸に頼ってばかりはいられない。だからこそ、ヘッドコーチから昇格し、来季は指揮を執る西村徳文新監督は「個の力を向上させ、ポジションを自分でつかんでほしい」と“競争”を強調し、チームの立て直しを期す。すべては22年間、遠のいている優勝を果たすため。今季の苦闘を来季の肥やしとするしかない。

躍り出た次世代ホープ 山本由伸投手 セットアッパーに君臨。来季は先発再転向も視野



「打たせるボール」と、昨年12月からカットボールを投げ始め、今春キャンプも同球種の握りで遠投をこなすなど新球を習得。開幕先発ローテ入りこそ逃したが、救援として4月上旬に一軍に昇格すると、150キロ超の直球と150キロに迫るカットボールが、短いイニングで効力を発揮した。特にカットボールは習得の狙いに反して打者のバットが空を切り、登板回は8回での固定起用に。セットアッパーとして積み上げた登板数54は信頼を物語る。ただ「先発、めっちゃやりたい」と、来季は先発再転向を志願。西勇輝、金子千尋が退団するだけに起用法にも注目が集まる。

担当が選ぶ 2018ベストゲーム 長単打を絡める理想の攻撃で逆転勝ち


6.13 京セラドーム


 初回に3点を先制されるも、2回裏にT-岡田の3ランで同点に。再びリードを許したが、1点を追う5回裏、大城滉二ロメロ、吉田正尚、西野真弘の4者連続適時打が飛び出すなど、2四球に4安打を絡めて再逆転に成功する。6回裏には小田裕也のソロ、7回裏にはT-岡田が、この日2本目となる3ランを放って12安打12得点を奪う猛攻を見せるなどセの首位をひた走る広島を圧倒した。得点力不足に悩んだ今季も、個の打力は決して低くはない。つながりを増した打線に、効果的に一発を放つなど、目指すべき攻撃を体現した試合だった。

2018基本布陣


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