日本中を熱くさせる夏の甲子園。間もなく終わりを迎える平成の時代にも心に刻まれる名勝負が生まれてきた。その中から編集部が20試合をピックアップ。高校球児たちが紡いだ筋書きなきドラマを振り返ってみよう。 【平成18年】両エースともに譲らず37年ぶり決勝引き分け再試合
早実1-1駒大苫小牧高(第88回大会決勝) 早実4-3駒大苫小牧高(第88回大会決勝再試合) 
両軍譲らず、延長15回引き分けに。決勝戦の引き分け再試合は37年ぶりのことだった
駒大苫小牧高が73年ぶりの夏3連覇か、それとも第1回大会から参加する古豪・早実の初優勝か――。その決勝は7回まで互いに無得点。駒大苫小牧高・
田中将大(現
ヤンキース)と早実・
斎藤佑樹(現
日本ハム)の両エースによる投手戦となった。
均衡が破れたのは8回。駒大苫小牧高・三木悠也がバックスクリーンへソロ本塁打を放って先制点を奪う。だが、その裏、早実も一死三塁から後藤貴司が中犠飛を放って、すぐさま同点に。試合は延長へ進み、以降も白熱の攻防が続く。
11回表、駒大苫小牧高は一死満塁の好機でスクイズを敢行も、早実バッテリーが低めのスライダーで外し、三走の生還を阻止。13回裏には早実が二死三塁の好機も、駒大苫小牧高は満塁策を選択し、無失点に切り抜ける。
意地のぶつかり合いは最後まで続く。延長15回表、斎藤が自己最速タイの147キロの直球を交えて三振を奪えば、田中も2奪三振と貫録の投球。結局、1対1で決着つかず。引き分け再試合に。
翌日の再試合も熱戦が展開された。早実が初回から得点を重ね、8回を終わって4対1とリード。だが、駒大苫小牧高も簡単には終わらない。9回表に・・・
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