昨年のドライチ選手たちの活躍が、上位陣でとりわけ顕著だった2019年のセ・リーグ。4球団競合の末に中日に入団した根尾昂は、球団の枠も超えて次代の球界を担うべくファームでどっぷりと試合漬けの日々を送ってきた。(数字は9月15日現在)。 
根尾昂
中日・星稜高OBの音重鎮氏で“奥川シフト”
ドラフト1位候補に挙げてきた星稜高・
奥川恭伸を徹底マークするため、1月のスカウト陣再編成で北陸地区担当を新設。同校出身の
音重鎮氏を任命し“奥川シフト”を敷いた。ただし163キロ右腕の
佐々木朗希(大船渡高)をはじめ、候補は多数。事前に1位候補を挙げることはあるが、そもそもの決断は当日まで持ち越されそう。現在、25歳以下の主力は、
高橋周平と
京田陽太の左打ちの内野手。加えて指名方針も基本的に“地元重視”とあり、右打ちの内野手・
石川昂弥(東邦高)も候補に。他球団もマークする逸材ばかりだが、競合覚悟で指名に踏み切るだろう。
広島・外れ1位ならば西純矢も可能性あり
投手に超有望選手がそろう今年の状況では、あまりチーム事情に振り回されることなく、オーソドックスに良い投手に入札していく可能性が高い。ただ、佐々木朗希(大船渡高)、奥川恭伸(星稜高)、
森下暢仁(明大)の中から、誰を1位に選び出すかは、見えてきていない。競争倍率をめぐる駆け引きの面も加え、最後の最後まで3人の比較検討が行われることになるだろう。抽選に外れた場合には、まだ指名されずに残っていれば、地元出身選手の
西純矢(創志学園高)や、地元社会人チームの即戦力サウスポー・
河野竜生(JFE西日本)の指名が有力か。
DeNA・喫緊の課題は高卒内野手。森で行く可能性も
結果的に1位指名は5年連続で大卒投手となっている。編成のバランスを考えれば、1位は高校生と見て間違いなさそうだ。球団幹部が「今年は佐々木朗希(大船渡高)に行くか、行かないかのドラフト」と高評価は他球団同様だが、近年の指名を見ると素材型より制球や完成度の高い投手を選ぶ傾向が強い。奥川恭伸(星稜高)や西純矢(創志学園高)の可能性も考えられる。一方、昨年小園海斗(
広島)の競合に参戦したように、喫緊の課題は高卒内野手の補強。地元神奈川の桐蔭学園高・
森敬斗や石川昂弥(東邦高)の指名に踏み切る可能性も高いそう。
阪神・夏の甲子園優勝 履正社の四番井上も高評価
例年のように甲子園出場すべてのチームが出そろった後の8月中旬にスカウト会議が行われた。ここでは高校生最終リストの50人の現状報告やチェックを行った。その中でも星稜高の奥川恭伸について
畑山俊二統括スカウトは「ストレートも力強くなっているし、変化球のキレもトータルで順調にレベルアップしてきた」と高評価。即戦力としても上位獲得を狙う可能性も高い。また将来の大砲候補として、履正社高を全国制覇に導いた四番の
井上広大についても高評価をしていた。今後は大学生や社会人の動きを見ながら、総合的に決めていく予定だ。
巨人・トップ2が韓国へU-18W杯視察の本気度
明言こそ避けてはいるものの、早い段階から佐々木朗希(大船渡高)に最高評価を与えており、トップターゲットに据える。長谷川国利部長と武田康チーフのスカウト部門のトップ2人が、U-18W杯(韓国)を視察したが、これは異例の措置で本気度がうかがえる。潜在能力の高い将来のスター候補は、マーケティング面からも欲しいところ。ただ、今季チームは好調とはいえ投手事情は苦しく、左腕の河野竜生(JFE西日本)、右腕の森下暢仁(明大)にも熱視線。昨季は1位の高橋優貴以外、高校生の指名だったため、2位以下も即戦力組の獲得に力を入れる。
ヤクルト・補強ポイントは今年も投手。直前まで議論か
夏の甲子園開催中の8月12日にスカウト会議を行い、高校生の候補を40人に絞り込んだ。上位候補には奥川恭伸(星稜高)、佐々木朗希(大船渡高)、西純矢(創志学園高)、
及川雅貴(横浜高)らの投手の名が挙がる。中でも佐々木を「揺るぎない選手」と最大級の評価。また、大学生では森下暢仁(明大)についても「オン、オフがしっかりしている」と成熟した投球術を認める。投手が補強ポイントだけに、活発な議論が進められそうだ。
2019ドラフト候補選手名鑑号より転載