兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅(ソフトバンク)と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載特別編です。 
2020年は西武に復帰する松坂大輔。“新天地”でどのようなパフォーマンスを見せてくれるだろうか
帰るべくして古巣に帰る
松坂世代はいったい誰が最後まで生き残るのか? 世代で最後まで現役を続けるのはどの選手か?
松坂世代のプレーヤーたちの引退が報じられるたびに、1998年の甲子園大会を記憶しているみなさんの頭には、こんな疑問が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
2020年が幕を開け、1980年生まれの松坂世代の面々は不惑の40歳を迎えます。筆者自身も4月に誕生日を迎えるわけですが、この年齢になっても、まだ現役を続ける同世代を目の当たりにすると、本当に頭が下がります。昨年の秋季キャンプでは、大学時代と変わらずに黙々と走り込みを行う和田毅(ソフトバンク)の姿に、恐ろしいほどの生命力と迫力を感じました。
かつて野球に触れてきた人々にとっては、野球から離れていち社会人となっていても、自分と同年代の選手たちが、現役を続けてくれていることで、「自分もまだやれる、まだ頑張れる」というモチベーションにつなげているのではないでしょうか。実際、僕も松坂世代が第一線で勝負している姿に何度も胸を打たれ、明日へと向かう力の源としてきました。彼らが頑張っているのだから、僕も頑張ろう。そう思ってきた同世代の野球人は少なくないはずです。
新年を迎え、自主トレをスタートさせる彼らを見ていると、数年前に松坂世代のメンバーからこんな声が出ていたのを思い出しました。
「松坂世代は、松坂大輔に始まり、松坂大輔で終わる・・・
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