豪快なスイングが見る者を引きつける。今春のキャンプから必死に食らいついて、つかんだ2ケタ背番号。天真爛漫な20歳は、“世界一のプレーヤー”を目指して――。勝負の1球を持ち前のパワーではじき飛ばし、特大のアーチを架ける。 取材・構成=菅原梨恵、写真=宮原和也、湯浅芳昭 多くの助言で見えてきた理想のバッティング
入団時から貴重な右の大砲候補として期待を掛けられてきた。王貞治球団会長も惚れ込む、規格外のパワー。飛距離は柳田悠岐以上とさえ言われた。育成選手にとって一つの区切りとなる3年目、心機一転、登録名を「リチャード」に変更すると、同期の尾形崇斗とともに巡ってきたチャンスで躍動。持ち前の長打力を発揮して、開幕を前に支配下登録を勝ち取った。 ――支配下登録されるにあたっては、同期の尾形崇斗投手と一緒に喜びを手にしました。
リチャード 尾形とはすごく仲がいいので、一緒に支配下になれたのは、とてもうれしかったです。同期はみんな仲がいいのですが、育成(入団)は特に。やはり3ケタで入って、支配下を目指す中で、絆がすごくあると思います。
――入団から3年目での支配下登録。ご自身の中で、何か手応えはあったのでしょうか。
リチャード 春季キャンプでA組(一軍)になったときに、頑張れば(支配下が)あるなと思っていました。だから、気持ちを強く持って、毎日を過ごしていました。
――支配下登録へのターニングポイントとなったのは?
リチャード いろいろあると思いますが、やっぱり、山川さん(
山川穂高、
西武)と自主トレをやったからだと思います。2018年オフから一緒に自主トレをさせてもらうようになって、1年目からとても充実していました。
――山川選手からはどんな指導、アドバイスがありましたか。
リチャード 1年目は見て学ぶことも多かったんですけど、今回はずっと教えてもらっていました。例えば、スイングなんかは、最初からバンバン変えられましたね。「そんな打ち方だったら打てないだろ!」と言われて。1年目の自主トレのときに言われたのは「バットが遠回りし過ぎ」だということ。意識して取り組んでシーズンに入ったことで、昨年は三軍でですが、打率.279、11本塁打という数字を残すことができました。でも、今年の自主トレでは・・・
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