日本高等学校野球連盟とNPB(日本野球機構)が主催した「プロ志望高校生合同練習会」が8月29、30日、西日本会場の甲子園球場で行われた。8月18日までにプロ志望届や同意書、推薦書、診断書らを提出した77人が参加。2日間、打撃&ノックや、シート打撃の実戦メニューなどNPB関係者の前でプレー。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、選手たちは実力を発揮する場、スカウトは視察の機会が限られ、プロアマ双方にとって有意義な時間となった。なお、東日本会場は9月5、6日に東京ドームで開催される。 甲子園球場で2日間、77人の高校球児たちは、卒業後の目標に向かって猛アピール。選手を見分けるために、主催者側がTシャツを手配。左胸と背中に番号が入っていた/写真=佐藤真一
史上初の試み 開催の経緯と意義
77人の高校球児が持てる力を出し切った。A、Bグループに分かれた初日の29日は、投手はブルペン(非公開)、野手はフリー打撃とシートノック。2日目はAとBに分かれたシート打撃(投手は打者5人。野手は3打席。無死走者なしのカウント1ボール1ストライクと、無死一塁の同カウント。木製、金属バットは本人の意思で使用)が行われた。途中、雷雨により、室内練習場へ移動し、残りのプログラムが消化された。
ネット裏には12球団のNPB関係者が集結し28日は83人、29日は96人が熱視線を送った。プロ(NPB)とアマ(日本高等学校野球連盟)が主催しての初めての試みである。開催の経緯について日本高野連・小倉好正事務局長はこう説明した。
「新型コロナウイルスの感染状況が拡大する中、3〜5月は学校の休校措置で、生徒は思うように活動ができなかった。またセンバツ大会の中止、夏の選手権大会の中止を含めて、6月から部活動が再開されても、今年は練習試合も見ていただく機会が少ない。思うように準備ができない状況で、実力を見ていただく機会が異常に少なかったというところで、生徒の進路保障につながる取り組みができないものか? と話題に上がり、NPBさんとのご相談の中で、今回の合同練習会を迎えました」
日本高野連は3月以降、NPBとJリーグによる新型コロナウイルス対策連絡会議に、オブザーバーとして出席し、実現へ向け動き出したという。選手がアピールできなければ、獲得する側も視察の機会が限られる。双方の思惑が一致したのであった。
意義については、こう語る・・・
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