中村剛也(西武)が自らの持つ通算満塁本塁打の記録を更新した。名だたるホームランバッターを抑えての、球史に輝く記録だが、これまでどのようなペースで記録を積み重ねてきたのか。ほかに満塁本塁打を多く打っている選手の記録とも比較しながら、あらためて中村の満塁本塁打記録を考えてみたい。(成績は8月29日現在) データ・文=永山智浩 
8月22日のオリックス戦[京セラドーム]の1回表に通算22本目の満塁弾を放った西武・中村剛也[右]、先に生還した(左から)源田壮亮、外崎修汰らに迎えられる
大谷翔平からタイ記録弾19年に通算20本に到達
西武の中村剛也は8月22日のオリックス戦(京セラドーム)の初回、無死満塁で打席に立つとレフトスタンドに今季10号のグランドスラムを放った。これで通算22本目の満塁本塁打となり、自らのプロ野球記録を更新した。
中村は2002年にドラフト2巡目で大阪桐蔭高から西武に入団。当初からスラッガーとして注目されており、1年目からファームで7本塁打を記録していた。翌年もファームで22本塁打を放ち本塁打王を獲得。終盤には初めて一軍の試合も経験した。3年目の04年は、その年初めてスタメン出場した7月24日の近鉄戦(西武ドーム)で7回にプロ初本塁打(ソロ)を記録。すると9回にも2本目(ソロ)を放った。この年はこの2本で終わったが、翌05年は初めての交流戦(36試合)でトップタイの12本塁打をマークし、大ブレーク。交流戦後の6月26日の
楽天戦(長野)の初回二死満塁からプロ初の満塁弾を放つ。これがプロ通算18本目の本塁打だった。この年は22本塁打中2本が満塁本塁打だ。
06年は9本塁打中0本、07年は7本塁打中1本で、ここまで通算40本塁打中3本というペース。08年は46本塁打、09年は48本塁打でタイトルを獲得。この2年では2本ずつ打っている。10年は5月25日の
広島戦(マツダ広島)で13号を放つが、これが通算8本目の満塁弾。6月4日の
ヤクルト戦(神宮)は9回一死満塁の場面で代打出場し14号。その後、右ヒジの遊離軟骨の除去手術のため長期離脱を余儀なくされるが、8月下旬に復帰。9月3日の楽天戦(Kスタ宮城)で久びさの15号を放つが、これもグランドスラムと、3号続けて満塁本塁打という珍記録もマーク。この3本目で通算10本となったが・・・
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