今年のプロ野球は、セ・パともに前年まで2年連続最下位だったチームが優勝したが、オリックスの中嶋聡監督は正式に就任して1年目、ヤクルトの高津臣吾監督は2年目だった。果たして監督交代にはどの程度、チームを浮上させる効果があるのか。2005年以降の新監督について、交代前年の順位との関係を中心に検証してみた。 データ・文=永山智浩 
リーグ優勝を決め、胴上げされるオリックス・中嶋監督。昨年途中から監督代行を務めてはいたが、正式に監督に就任して1年目で、2年連続最下位だったチームをVに導いた
最下位からの監督交代は23人 そのうちAクラス入りは7人
今季新監督で挑んだのはパ・リーグがオリックスの中嶋聡、
楽天の
石井一久両監督、セ・リーグは
DeNAの
三浦大輔監督で3人。中嶋監督は昨年の途中から
西村徳文監督に代わって監督代行で指揮を執っていた。その中嶋監督は2年連続で最下位だったチームを見事に25年ぶりのリーグ優勝に導いた。一方、三浦監督は4位だったチームを底上げできずに最下位に沈んだ。石井監督は借金2から貯金4にして4位からAクラスの3位と順位をひとつ上げた。
基本的には成績が悪くて首脳陣が代わることが多いプロ野球。では監督が代われば順位が上がるのか、楽天が加入した2005年から今年までのデータを見てみよう。
最下位になったのは36チーム(04~21年)あるが、そのうち23チームが監督を交代している。交代しなかったのは13チームだが、監督1年目だったのが7人、2年目だったのが4人。ヤクルトの
小川淳司監督は3年目の13年、初の最下位に沈んだが翌年も指揮を執り連続最下位に終わった。残りは今年5年目だった
西武の
辻発彦監督で、一時は辞任の話もあったが来季も続投することが決まった。
最下位で留任した監督がその後優勝したのは、今年の高津臣吾監督と
日本ハムの
栗山英樹監督の2人。高津監督は・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン