ついに「栗山ジャパン」が初陣を迎えた。来春3月に開催されるWBCへ向けた貴重な実戦の場となる強化試合。まずは東京ドームで日本ハム、巨人と戦った2試合のレポートをお届けする。 写真=高塩隆 第1戦 2022年11月5日 @東京ドーム ■試合時間/2時間44分 ■入場者数=4万712人 侍ジャパン 5-4 日本ハム 
[日本ハム/バッテリー]上沢、●加藤、齋藤友、玉井、鈴木、北山、石川直-宇佐見、古川裕
[侍ジャパン/バッテリー]○石川、高橋宏、森浦、S大勢-森、甲斐
[本塁打]侍/牧(1回ソロ)、森(4回2ラン)、村上(6回ソロ)
【戦評】 侍ジャパンは初回、近藤の犠飛と牧のソロで先制する。先発の石川が4回表に3点を失って逆転されるも、その裏に森の逆転2ラン、6回には村上のソロが飛び出す。投げては二番手の高橋宏が3回無失点の好救援。三番手の森浦が1点を失ったが、最後は四番手の大勢が3人で締めた。
第2戦 2022年11月6日 @東京ドーム ■試合時間/3時間5分 ■入場者数=4万787人 巨人 4-8 侍ジャパン 
[侍ジャパン/バッテリー]與座、宮城、○湯浅、S山崎颯-甲斐
[巨人/バッテリー]井上、赤星、直江、大江、菊地、京本、●堀岡、鍬原-大城、喜多
[本塁打]侍/村上(8回2ラン、9回ソロ)、山田(8回ソロ)、塩見(9回ソロ)、巨/ウォーカー(4回3ラン)
【戦評】 侍ジャパンは先発の與座がウォーカーに3ランを浴びるなど4回4失点。7回に佐藤輝の適時打で1点を返すと、2対4で迎えた8回表、村上と山田の連続本塁打などで4点を奪って逆転。さらに9回にも塩見と村上のソロが飛び出した。投手陣は二番手の宮城以降、3投手が無失点リレーを見せた。
一発頼みだった攻撃陣
日本ハムと戦う「侍ジャパン強化試合2022」第1戦を前に、
栗山英樹監督はあらためて「勝ちながら、すべての可能性を探る。皆さんが『おや』と思う起用もあるかもしれない」と強化試合の目的を語っていた。来春の「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2023」に向けた重要な実戦の場。短期決戦の国際大会をイメージしながら、11月9、10日にオーストラリアと戦う「侍ジャパンシリーズ2022」を含めた4試合をどう戦うのかに注目が集まった。
日本ハムとの第1戦。スタメンで目についたのは
牧秀悟の一塁起用と
中野拓夢の二塁起用だ。今回の28人のメンバーの内訳は投手が13人、野手が15人。野手には本職の一塁が1人も選ばれていない。一塁に誰が入るかは注目ポイントだったが、チームでは二塁を守る牧が回り、遊撃が主戦場の中野を二塁に据えた。「センターラインの守備が一番重要になると思っていたが、その中でスピードのある選手を使いたい。(中野に)『行ってくれるか』と聞いたら『大丈夫です』と」と栗山監督は狙いを明かす。
事実、中野は2つのゴロを無難にさばいた。牧は・・・
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