週刊ベースボールONLINE

昭和ドロップ

オヤジたちの深堀りTALK 昭和ドロップ「2022シーズンを振り返る!」(前編)

 

お待たせしました! 久びさの『昭和ドロップ!』開催です。長めの空白は3人に何かあったわけではなく、あくまで担当者の都合でした。お詫びというわけではありませんが、『昭和ドロップ!』ファンの皆さまに吉報です。現在、過去のベストトークと新テーマでまとめた書籍を鋭意制作中。もちろん、鳥取に行った、あの方も登場します。
構成=井口英規


さらば、昭和の大投手!


定岡 (いつものように爽やかに現れ)お久しぶりです! あれ、痩せましたか。

──ご無沙汰しています。でも50歳過ぎると「痩せましたか」と言われると結構、怖いんでやめてください。病気になったみたいで(笑)。まだ、シノさんがいらっしゃっていないんで、少しお待ちください。

定岡 シノは(取材場所のとある和食店から)一番近いから、逆にいつもぎりぎりなんだよね。そうだ、マキは今度の大会、出ないの?(12球団のプロ野球OBが参加するもの。ちなみにマキさんはメンバー最年少だけあって30分前に来ていた)

槙原 僕のレベルじゃ無理ですよ。

定岡 大丈夫だって。楽しいよ。

槙原 そう言えば、この間、サダさんとゴルフしたあとの渋滞はやばかったですね。高速がピクリとも動かなかった。

定岡 ああ、あのときね。俺はすぐ下道に行ったよ。

槙原 あの日、僕は家族とコンサートに行く予定だったんですが、会場に着いたら、あと4曲になってましたから。

定岡 誰のコンサート?

槙原 あいみょんです。

定岡 いいね、俺も好きなんだよ。『マリーゴールド』が一番かな。

篠塚 (時間ピッタリに現れ)この間、甲子園のライブもすごかったんでしょ。4万5000人が入ってさ。彼女、甲子園の近くに実家があるんだよね。

定岡 自然に話に入って、しかも事情通! さすが天才バッターだ(笑)。

──じゃあ、まず何か頼みますか。

定岡 みんないつものスキヤキ定食でいいよな。肉は真ん中で(値段で3つある)、あとは五穀米。

篠塚 あれ、とらふぐもあるみたいだよ。ちょっと値段が高いけど。

槙原 シノさん、ダメ。ベーマガさんの目が泳ぎましたよ(笑)。

篠塚 冗談だよ、みんなと同じでね(笑)。

──ありがとうございます(笑)。では、料理が来る前に始めましょうか。今回は2022年のシーズンを振り返ってと思ったんですが、突然の訃報があったので、まずは、そこからお願いします。昭和の大投手・村田兆治さん(元ロッテ)が亡くなられました(11月11日。取材は14日)。

定岡 びっくりしましたね。僕は、そんなに接点はなかったんですけど。

槙原 僕もほとんどなかったですね。放送局も違いますし、ごあいさつする程度です。

篠塚 僕は少し前に一緒に野球教室をやったよ。

定岡 すげえな、シノは。いろいろつながっている。

篠塚 千葉で木樽(木樽正明)さん(元ロッテ)と一緒にね。木樽さんは村田さんの先輩で、入団したときから仲がよく、投球フォームの話とかもよくしていたらしいですよ。“あれ”は、そのあとすぐでした。

槙原 空港の事件ですね。あれもびっくりしました。

定岡 シノは実際のゲームでの対戦は。

篠塚 もちろん、ありますよ。ロッテとは日本シリーズはないし、昔は交流戦がないからオープン戦だけでしたけど。

定岡 僕は引退してからだけど、あるイベントで対戦したことがあった。ピッチャー出身の僕なのに、兆治さんはまずインコースの胸元にものすごい真っすぐを投げ込んできて、次がすげえ落差のフォーク。「わあ、これ、イベントでしょ!」と思った。でも、兆治さんは、いつも本気だったんだね。

篠塚 始球式もそうですし、野球教室で子ども相手でもすごい球を投げる。あれが兆治さんのモチベーションだったんだなってあらためて思います。

定岡 イベントの試合の前、アップでも一緒だったけど、走るにしても、ただジョギングじゃなく、ダッシュするし、腹筋は何百回としていたんじゃないかな。「お前も腹筋やれ」って言われて、20〜30回で終わってるのにやらされたよ。

篠塚 それって、まだ兆治さんが50歳台くらいですか。

定岡 うん、そのくらいだったと思う。真っすぐは140キロ以上、出てたんじゃないかな。でも、あのフォークを打席に立って見られたのは怖かったけど、うれしかった。シノ、現役時代のフォークはどうだった?

篠塚 すごかったですよ。簡単に打てる球じゃない。真っすぐも150キロ近かったですしね。

槙原 僕はプロ野球に入る前、新聞記者に「目指すピッチャーは」と聞かれ、「村田兆治さん」と言ったのを覚えています。巨人に入ってからなら、絶対に「定岡さん」って言いましたけど。

定岡 おいおい、ここは笑いを入れなくていいよ。しかも俺の名前を出すのはやめて(苦笑)。

槙原 すみません、いつものクセで。村田さんはヒジの手術をしたじゃないですか。今はトミー・ジョンは球界で当たり前になったけど、村田さんの復帰がうまくいっていなかったら、もっともっと一般化するまで時間がかかったかなと思います。先駆者としての功績は大きいですよね。テレビで見たことがありますが、傷も大きかった。当時は大変な手術だったんでしょうね。

篠塚 僕は手術前の兆治さんのヒジを見たことがあるけど、まるで・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング