2022年に9年ぶりの都市対抗制覇を遂げたENEOSが掲げる「常勝」の定義は「4強進出」。つまり、二大大会での3勝を意味する。王者の牙城を崩すチームは現れるか――。 
2022年の都市対抗は9年ぶりにENEOSが制覇。1961、62年と12、13年に続く3度目の連覇を狙う[写真=矢野寿明]
名将のチームづくりに注目
都市対抗の夏開催、日本選手権の秋開催など3年ぶりに従来の日程で進んだ2022年は、これまで球界を引っ張ってきた2チームが堂々と王者の座に就いた。都市対抗ではENEOSが9年ぶり12度目の優勝、日本選手権ではトヨタ自動車が4大会ぶり6度目の優勝を果たし、いずれも決勝での不敗神話を継続。23年の社会人野球は、そんな勝負強い両者を軸に熱戦が展開されるだろう。
ENEOSは16年から実に4年連続で都市対抗出場を逃していたが、19年末に母校・慶大の指揮官を退いた
大久保秀昭監督(慶大)が復帰すると、1年目から本大会へ導いて史上初となるチーム通算100勝目を挙げ、2年目は都市対抗8強と階段を上った。そして22年は、就任時に掲げた「3年で優勝するチームにする」というプラン通りの日本一。常に選手をリスペクトして信頼関係を築き上げながら「自分たちで考えて勝つ」という経験の積み重ねでチーム力を高めていくスタイル。個人最多、都市対抗優勝4度を誇る名将のチームづくりには今後も注目が集まる。
23年は推薦出場により補強なしで都市対抗へ臨むことになるが、単独チームで戦う日本選手権でも4強に入っており戦力は整っている。投手陣では先発・中継ぎ・抑えをすべてこなす8年目の大黒柱・
柏原史陽(同大)が貫録を感じさせ・・・
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