約1カ月、勝ち星から見放され、自身初の2ケタ勝利になかなか手が届かない。だが投球内容は悪くない。9月に入ってからは進化が見て取れる。昨年味わった屈辱を、今年は歓喜に変えられるように腕を振り続ける。 文=樋口浩一 写真=Getty Images 成績は現地時間9月10日現在 
内角に真っすぐを投げ込むことで投球の幅が広がった菊池。監督からの信頼も勝ち取っている
【投球成績】2023年_28試合9勝5敗、148.2回160振、防御率3.57 先発としていまだに9月のマウンドに立っている。現地時間8日、本拠地でのロイヤルズ戦。この日を迎えるまでチームは77勝63敗でア・リーグ東地区3位。ア・リーグのワイルドカード争いでは3位と、ぎりぎりプレーオフ進出圏内で戦っているのだが、レンジャーズに0.5ゲーム差と迫られていた。
1、2回と安打を許さず無失点。3回も簡単に二死を取ったが九番のブランコにカウント2-2からのカーブを左越え本塁打とされた。ブランコは今季メジャー2年目。本塁打は今年8月23日のアスレチックス戦で放ったのが初本塁打で、これが通算2本目だった。思わぬ伏兵に一発を浴びた格好だったが「ボール球で、相手がうまく拾ったという感じ。まあ、あることです」と振り返り、ショックはなかった。
4回は一死後、ペレスに左前打を許すも後続を断つ。5回は先頭のフェルミンに、ファウルのあとの2球目にバント安打を許した。だがそこから・・・
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