女子プロ野球は消滅してしまったが、NPBの数球団がクラブチームとして女子チームを持っている。その中でも2022年にクラブ選手権で優勝するなどの強豪が阪神タイガースWomenだ。発足して2年。球団理念と選手たちの思いなどを紹介していく。 文=椎屋博幸 写真=阪神タイガース提供 女子選手のあこがれと目標に
すべては将来の野球界のため――。必然的に人口が減っていく日本で、スポーツ人口の減少も大きな問題になっている。バスケットボールやバレーボールなどは長い間、学校教育の体育授業に組み込まれ、女子が男子同様のクラブや部活活動を行ってきた。
一方、野球は球界の働きかけにより、ようやく体育授業でも扱われるようになったが、女子野球チームは今でも少ない状況が続いている。いまだに「野球=男性のスポーツ」というイメージが残っているのだ。
2009年に日本女子プロ野球機構が設立され、女子リーグが発足。以降約10年間、女子野球界をリードしていき、徐々に高校、大学にも女子野球部が増え始めていた。だが、同機構も21年に活動休止となった。
その流れの中で、阪神タイガースは20年12月に女子硬式野球クラブチーム、阪神タイガースWomenを発足させた。目的は3つ。
[1]女子野球選手のあこがれ・目標になること。
[2]女子が野球を始めやすい、続けやすい環境作りを行うこと。
[3]女子野球人口を増やし、女性の野球ファンを増やすこと。
プロ野球の人気球団でもある阪神の・・・
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