
4回に8試合ぶりとなる先制3号2ランを放った万波[写真=毛受亮介]
種市篤暉の真ん中スライダーを完璧にとらえた一撃が左翼ブルペン上の壁を直撃した。4月21日の
ロッテ戦(エスコンF)。4回一死一塁で
日本ハムの三番・
万波中正が先制の3号2ランを放つと、続く四番
アリエル・マルティネスも真ん中の直球を鋭いスイングではじき返す。快音を残した打球は左翼席へ着弾した。
昨年5月25日の
ソフトバンク戦(エスコンF)以来となる万波、マルティネスによる同日アーチの「まんまる弾」で試合の主導権を握った日本ハムは、さらにこの回2点を追加した。
万波は「最高です! 加藤(
加藤貴之)さんを何とか援護したかったので、先制点を届けられてよかったです」と喜びの声を上げたが、先発の加藤は緩急を駆使し、ロッテ打線に9安打を浴びながら4併殺。121球を投げ切り、前日の
北山亘基に続き2試合連続の完封勝利となった(5対0)。
ロッテに3タテを食らわせたチームは4連勝(1分けを挟む)で
新庄剛志監督の下では初の貯金3に。首位・ソフトバンクには1ゲーム差に迫った。指揮官は「今日は加藤君、昨日は北山君がゲームをつくってくれました。やっぱりテンポが良く、四球が少ない。昨日も今日も1つ。大好きなんですよ。テンポがいい中で野手がああいうふうに打ってくれる。野球の流れとして完璧です」と笑顔を見せた。
投打に戦力に厚みが出て、2年連続最下位に終わった昨年までとは違い、チームに底力がある。北の大地はますます熱を帯びていきそうだ。