王手をかけてから35打席。スイングすること63回。待望の一発は『野球王国・愛媛』の地で飛び出した。5月15日の
広島戦(松山)、8回二死から村上宗隆が9号ソロを放ち、通算200本塁打を達成(史上115人目)。24歳3カ月での到達は、
清原和博(
西武)の24歳10カ月を抜く史上最年少記録だ。
「あまりピンときていないですけど、まだまだ通過点なんで。もっともっと打てるように頑張ります」

矢崎拓也が投じた真ん中のフォークを見逃さず、右翼スタンドへ突き刺した
■通算200号 年少到達10傑 
※所属は達成当時
2018年9月16日の広島戦(神宮)でのプロ初打席初本塁打から2068日。10代歴代最多のシーズン36本塁打、歴代2位のシーズン56本塁打、史上初の5打席連続弾。日の丸を背負えば、東京五輪、ワールド・ベースボール・クラシック決勝で頂点に導くホームラン。フェンスを越える大飛球を積み重ねてきた。
100号、150号に続いて史上最年少の200本塁打到達。成長止まぬ男を「変えることを怖がらない選手」と語るのは、村上を入団時から見続ける
杉村繁打撃コーチだ。22年に史上最年少三冠王を達成して以降も、バットを変え、フォームも変え、練習法も変えるなど、理想を追い求めて試行錯誤を繰り返してきた。
移動日を経て迎えた17日の
阪神戦(甲子園)では2戦連続弾で両リーグ最速の10号到達。2度目の三冠王を狙う希代のスラッガー・村上宗隆。行きつく終着点はどこになるのか。
写真=牛島寿人