
青学大は開幕8連勝から3連敗。最後は勝ったほうが優勝の中大3回戦を制した。2005年春から06年春にかけて以来となる3連覇を達成した。マウンド付近で背番号1の主将・佐々木は歓喜した[写真=矢野寿明]
青学大は開幕8連勝から3連敗。中大との直接対決は1勝1敗となり、相手の王手を許した。3回戦は勝ったほうが優勝という状況だった。
土壇場で主将が意地を見せた。1点を追う4回表二死一、三塁から五番・三塁の
佐々木泰(4年・県岐阜商高)が左越えの逆転3ランを放った。通算12号。この試合を迎えるまで打率.171と苦しんでいたチームリーダーが気を吐いた。投げては先発の右腕・
中西聖輝(3年・智弁和歌山高)が1失点に抑え、初完投勝利で胴上げ投手。青学大は3季連続15度目のリーグ優勝を遂げた。
「主将として迷惑ばかりをかけてもどかしい気持ちもありましたけど、すべて吹っ切れました。つないで、つないで回してくれて、皆が打たせてくれた1本です」(佐々木主将)

主将・佐々木が0対1の4回表に逆転3ラン。通算12号で試合を決めた
青学大は昨年、東都大学リーグで春秋連覇を遂げた。6月の全日本大学選手権では18年ぶり5度目の日本一を遂げ、11月の明治神宮大会は準優勝。年間タイトル4冠まであと一歩届かなかったが「名門復活」を印象づける1年となった。原動力となった
常廣羽也斗(
広島)と
下村海翔(
阪神)が卒業したが左腕・
児玉悠紀(4年・日大三高)が4勝、中西が2勝を挙げ、1年春から正捕手の
渡部海(2年・智弁和歌山高)が好リード。打線は3月に侍ジャパントップチームでプレーした
西川史礁(4年・龍谷大平安高)が打率.318、1本塁打、7打点で2度目の最高殊勲選手を受賞した。主将・佐々木は言う。
「目標は4冠。東都の代表としてしっかり戦う」。6月10日に開幕する全日本大学選手権で連覇を目指す。