1勝1敗で迎えたパ・リーグのCSファーストステージ第3戦は、日本ハムが逆転でロッテを下し、ソフトバンクが待つファイナルステージの舞台へ駒を進めた。 F新庄監督の“感動采配”

日本ハムは宮西が締め、歓喜のファイナルステージ進出を決めた
日本ハムは2回に早々と先発の
北山亘基がつかまり、一死一、三塁から
友杉篤輝のセーフティースクイズで先制を許すと、一死満塁から
荻野貴司の中犠飛で1点を追加されてしまう。すかさず同点に追いついたのは4回。二死二、三塁から
清宮幸太郎がロッテ先発・
種市篤暉の初球のスライダーをとらえ、右前へ2点適時打を放った。
どちらに転ぶか分からない五分の試合の流れを日本ハムに引き寄せたのは、
新庄剛志監督が繰り出した渾身の継投策だった。
5回二死から北山が四球を出したところで、今季20セーブをマークしている抑えの
田中正義へスイッチ。満員のエスコンFがどよめきに包まれる中、田中正は
ソトを3球三振に斬って取ると、6回も続投して三者凡退。7回もマウンドへ上がると友杉を三ゴロに打ち取り、3イニングにまたがる魂の20球を見せつけた。
「こういう試合は感動させる采配をするのも監督の仕事」
試合後にそう振り返った指揮官がつくり出した流れに、攻撃陣も乗っていった。7回二死一、二塁のチャンスで
水野達稀がフルカウントまで粘ると、前進守備を敷いていたロッテの外野陣はさらに前へ。そこを狙いすましたように右翼・
岡大海の横を抜けていく2点適時三塁打を放って2点を勝ち越すと、8回にも
万波中正に適時打が飛び出し、最後はレジェンド・
宮西尚生をマウンドに送って“感動采配”を完結させた。
2試合連続の逆転勝ちにエスコンFのファンは歓喜の渦に包まれ、つられるように選手たちの目にも涙が光っていた。

ロッテは先発の種市が7回4失点の粘投も2年続けてCSファイナルステージで涙をのんだ
Pick up comment 新庄剛志[監督] 「(エスコンFの満員のファンの盛り上がりに)北海道のファンのみんなはおとなしい印象が強かったけど、“北海道民の殻”を破ったというか、破らせた。選手たちがそうさせた」
第3戦 ROUND 3 RESULT ■10月14日(月) ◆開始14時01分(3時間4分)◆観衆3万7478人

【勝】河野竜生[1勝]【S】宮西尚生[1S]
【敗】種市篤暉[1敗]