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メキシコ野球発見録

【メキシコ野球発見録】13歳からのプロ育成 16歳でのデビュー LMBの拡大路線に影響を受けるアカデミー「中南米のアカデミーと比べても、うちの施設が最も素晴らしいと思う」(ヘルナンデス氏)

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世界トップの12カ国が“世界一”をかけた争うプレミア12が開催されたが、同大会に出場したメキシコは近年急速に力を伸ばしている。同国の野球リーグも右肩上がりの成長。知られざるメキシコ野球の最新事情を短期集中で連載した最終回。
文=中島大輔 写真=龍フェルケル

アカデミーで腕を磨くメキシコの若手選手


23年には14選手がMLB球団と契約


 トレバー・バウアー(元DeNAほか)やロビンソン・カノー(元ヤンキースほか)、安樂智大(元楽天)ら大物選手を獲得して今年10年ぶりに「リーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル(LMB)」で優勝したディアブロス・ロホス・デル・メヒコでは16歳でデビューするメキシコ人選手が相次いでいる。

「デビューには少し早過ぎるけれど、移籍金が発生するからね」

 ディアブロスで以前アナリストを務め、現在は同球団の育成機関「アカデミア・アルフレド・ハルプ・ヘル」でディレクターを務めるオクタビオ・ヘルナンデスはそう話した。MLB球団と契約する際、国内デビュー済みなら契約金の35%がLMB球団に別で支払われるからだ。

 昨年6月3日にはディアブロスの右腕投手ウンベルト・クルスが16歳でLMB初登板初先発を飾った。2回もたずに被安打4、3失点と高い壁にはね返され、以降の登板機会はなかったものの、今年2月にパドレスと75万ドルで契約。パドレスの2024年プロスペクト(有望株)ランキングで5位に入るなど将来を嘱望されている。

 自身の名をアカデミーに冠するアルフレド・ハルプ・ヘルはディアブロスとゲレーロス・デ・オアハカを所有し、アカデミーは両球団の傘下という位置づけだ。2009年に開設され、国内全土から優秀な少年を発掘・育成してきた。ロベルト・オスナ(ソフトバンク)やイサック・パレデス(カブス)、アンドレス・ムニョス(マリナーズ)などを輩出している。

 国内最高峰の財力をバックに成果を上げてきたが・・・

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