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<新監督キャンプCHECK>藤川球児、岸田護、三木肇、西口文也、井上一樹 全力始動!

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今シーズンから新たに指揮を執るのは5監督。巻き返しを誓っての春季キャンプが始まっている。選手以上に熱く、またチーム全体を冷静に見つめ、確かな手応えを感じながら、シーズンへ思いを馳せている。監督1年生のキャンプ序盤の様子をレポート。

阪神・藤川球児監督「『凡事徹底』に関しては厳しく、自分の中で考えているところがあります」


グラウンドで選手たちの動きを見守る藤川監督[左]。球団創設90周年のシーズンを優勝で飾りたい[写真=宮原和也]


 選手たちへリスペクトを持って接している。キャンプ初日は全体練習が始まる10時より、1時間半近く早い8時35分に球場入り。前日の全体ミーティングでは「グラウンドに出て、たくさんのファンの方の前でプレーしてくれる選手たちなので、その彼らが最も尊敬されるべき存在」と語りかけ、士気を高めた。

 練習中はコーチだけではなく、選手、裏方にも声を掛けて気配りをしている。その監督が醸し出す雰囲気も影響しているのだろうか、選手たちに笑顔が見られる場面も多い。ただ練習が緩いということではなく、緊張と緩和がうまく調和されている。一昨年に日本一となったときのレギュラー陣、投手陣が残り、脂の乗り切っている状態で2025年を迎えるため「練習での(選手たち)ON&OFF(の切り替え)はさすがだな」と藤川球児監督も感心している。

 新助っ人ともコミュニケーションも頻繁に取っている。メジャーでの経験もあり、通訳を使わずに会話をすることもあり、外国人選手にとっても溶け込みやすい状況をつくっている。第1クールは実戦がなく、基本的な練習が大半だったこともあり、見ることが中心。キャンプ中は「選手のほうが大変だと思います。今は僕の場合、コーチたちがたくさんいてくれるので」と信頼を寄せて任せている。一方で見守りながらも若手の育成にも力を入れようとしている。

 第1クール終了後、若手捕手陣に苦言を呈した。シートノックで5年目の榮枝裕貴に対し、掛け声だけを出すのではなく、司令塔としての声掛けをすることを求めたのだ。

「何を求めてそのプレーが行われているか分からないんだろうな、と見えてしまう。グラウンドで監督代わりの司令塔ですから。考えるスピードを上げていかないと」

 昨年まではレギュラーを固定して戦ったことで、若手にあまり多くの経験が与えられなかった。それにより、経験の差が出てきていることも肌で感じている。その穴埋めができればチーム力は確実にアップするはず。第3クール以降は実戦が行われる。そこでレギュラーにしっかりついていける若手が出てくることを期待する。そうなると自ずとチーム力は上がっていく。つまり2年ぶりのリーグ優勝に近づいていくことになるのだ。

オリックス・岸田護監督「数字に表れにくいプレーの積み重ね。全員で束になって掛かっていけるように」


 あいにくの雨模様でのキャンプイン、翌日以降も日が差したとしても強い風が吹く。メイン球場のSOKKENスタジアムから室内練習へ場を移して練習メニューを組むなど・・・

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