
今季2試合目の登板で完璧な投球を見せた。開幕から黒星が続くチームの救世主となれるか
両リーグで今季最長となる4時間44分。延長11回に及んだ死闘を制したのは
中日だった。4月8日に行われた敵地・横浜での
DeNAとの一戦。中日は8回裏に2点リードを追い付かれ、9回裏も二死満塁のサヨナラ負けのピンチを何とかしのぐ苦しい展開。開幕から中継ぎ陣が崩壊状態にある中での延長戦突入は分が悪いと思われたが、4対4の10回裏に六番手で登板した
根尾昂がその流れをガラリと変えた。
先頭打者の
蛯名達夫を三振に仕留めると、続く
石上泰輝は遊飛で詰まらせた。大阪桐蔭高の後輩でもある代打・
松尾汐恩も三振に斬り捨て三者凡退。しっかりと腕を振り、得意のスライダーのキレも抜群だった。すると11回表、中日が2点を勝ち越し。その裏、今季初登板となった
松山晋也が二死二、三塁のピンチをしのいで試合終了。根尾が勝利投手となった。
「僕も(初勝利は)さっき知りました。たくさんの監督の方々、支えてくれた方に感謝したいです」
4球団がドラフト1位で競合して2019年に中日入団。遊撃手、外野手を経て投手に専念したのはプロ4年目の22年シーズン途中。それでもなかなか結果を残せず、殻を破り切れない歯がゆい日々が続いていた。今季も開幕は二軍スタート。待ち望んだプロ初勝利に「いつか来ると思っていましたけど、最高の気分です」と口にした。根尾自身はもちろん、チームやファンにとっても待ちに待った“1勝”だった。

井上監督[右]からプロ初勝利を祝福される根尾。記念ボールは両親へプレゼント
写真=川口洋邦