
開会式前に全参加者で集合写真。「We Love Baseball!」と連呼し、最後はガッツポーズ。大会開催の機運を高めた
12カ国・地域から参加
第32回世界少年野球大会成田大会の開会式が8月1日、重兵衛スポーツフィールド中台の体育館で行われた。コンセプトは「We Love Baseball!! 成田で広がる友情の輪」。野球教室に参加するオーストラリア、カナダ、ドイツ、ケニア、マレーシア、ネパール、フィリピン、スロバキア、アメリカ、ベトナム、日本、そして、国際交流試合に参加する中華台北の順に入場行進。12カ国・地域から計105人の子どもたちが元気な姿を見せた。
世界少年野球推進財団(WCBF)は日本とアメリカのホームラン王である
王貞治氏と故ハンク・アーロン氏の提唱により創設された。目的は二つである。「正しい野球の普及・発展」と「世界の子どもたちの友情と親善の輪を広げる」。1990年にアメリカ・ロサンゼルスで第1回大会が開催されて以来、毎年夏、世界各地から子どもたちが参加し、野球を通じた国際交流事業を展開している。
7月31日には成田市内のホテルでウェルカムパーティーが行われた。王理事長は主催者代表としてあいさつしている。
「今回はスロバキアの子どもさんたちが初参加で、これで101カ国・地域の参加になります。今年のWBCでは、WCBFに参加してくれた子どもさんの中から、予選から入れて8人が出場してくれています。世界少年野球大会の回数を重ねていくうちにもその数も増えると思いますし、決勝に出て、将来的には優勝する選手も出るかなと期待しています」
あらためて、大会意義について触れた。
「たくさんの思い出をつくって、子どもたちに帰ってもらいたいと思います。冒頭の紹介映像で流れていましたが、やはり子どもと子どもの結びつきというのは本当に早い。1週間足らずですが、最初と最後だと全然、キャラクターが変わるんです。とにかくお友達をたくさんつくれるよう、野球を少しでも上手になるように、一生懸命頑張ってほしいと思います」
多くの協賛企業がサポートしており、現場ではWBSC(世界野球ソフトボール連盟)コーチ、アシスタントコーチ、事務局ホストスタッフ、シャペロン、ホストスタッフサポートなど、多くの人たちが大会運営に携わっている。王理事長はあらためて「感謝」を述べた。
「多くの皆さんにこの大会は支えられております。今年で32回目を積み重ねてきて、本当にやってきて良かったなと、そのように思っております。これからもどんどん輪を広げてやっていきたいと思います。33回、それから50回とか100回と開催できるように、皆さんに力を借りながら頑張っていきたいと思います」

世界野球ソフトボール連盟[WBSC]コーチによる熱血指導。野球を楽しむことを伝えている
「使命」と「宿命」
2回目の開催となる成田市の小泉一成市長は、開催地代表としてあいさつした。
「世界少年野球大会は、世界の子どもたちが野球を通じて友情を育み、互いの文化や価値観を理解し合うことを目的として開催されてきた、世界でも類を見ない国際交流事業であります。選手の皆さん、ぜひこの大会で出会った仲間と積極的に交流し、国境を超えた友人をたくさんつくってください。本大会では野球だけでなく、日本の伝統文化や、成田ならではの魅力にも触れていただける交流行事も予定しております。本市の成田国際空港を中心とした国際的な一面や、昔ながらの雰囲気が残る門前町としての伝統的な一面など、さまざまな成田の魅力をおおいに満喫していただきたいと思います」
スペシャルゲストとして、
ソフトバンク・
城島健司CBOが参加している。8月1日には、国際交流試合の開幕試合の始球式を捕手役として務めた。また、期間中には成田市内の中学生を対象とした野球教室のプログラムが組まれている。
昨年に続いて、2度目の参加。王理事長はソフトバンクの球団会長であり、福岡ソフトバンクホークスは同大会の特別協賛の一つ。城島CBOにとって同大会への参加は「使命」であり「宿命」だ。あらためて「王イズムの継承」を語る。
「会長は32年もやられていますけど、野球界は少子化などにより、競技人口が減少している現実があります。僕らは120人の選手を抱えて四軍まで組織を広げているじゃないですか。やっぱり裾野、野球人口を増やしていくということを考えれば、こういう大会というのは大事です。会長がずっと続けられてきた事業であり、ホークスとしても全力で応援しています。僕らが引き継いでいかなきゃいけないし、この大会が50回、100回と続いていけるように、会長の思いというのもしっかりと僕らが伝えていきたいなと思います」
大会は6日まで(7日に参加者解散)行われ、成田山新勝寺へ足を運んだり、ボウリング大会、プロ野球観戦などの行事が盛りだくさん。子どもたちにとって一生、忘れられない夏休みになる。

王貞治理事長[右]と中畑清評議員[左]が開会式後、写真撮影に応じた。国際的な視野で、野球普及に尽力している
写真=BBM