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篠塚和典の連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】巨人・岸田行倫「体重移動と左脇の力感を出すことで対応力のさらなる向上へとつながる」

 





 昨季はシーズン中盤から正捕手となり、規定打席未達ながら打率.293をマークするなどバットでも確かな貢献を果たしました。今季は新主将に任命され、ライバルが多い中で開幕スタメンマスクも任されるなど、チームからの信頼はさらに厚くなってきています。

 構えの[1]の段階からバットのヘッドは後頭部のほうへ入っており、[2][3]と左足を上げたときにはバットを振り出せる角度になっています。

 ただ、[4]から始まるステップではピッチャーのほうへグーっと向かっていく感覚が伝わってきません。前への体重移動が少なく、左足を前にポンと出しているだけのようなイメージになってしまっています。左脇から脇腹にかけて伸びてしまっているように見え、力感をあまり感じられません。

 [8]から始まるスイングでは、下半身をしっかり使うことができています。右膝を押し込んで回転を加速させていきながら、右脚にはインパクトの直前まで余裕があります。

 しかし、上半身を見てみると[9][10][11]と右肩が大きく下がっていき、左肩が浮いてしまっています。この連続写真は内角低めのボールをとらえにいったものだと思いますが、内角低めのボールへの対応だということを差し引いても、これだけ右肩が下がって左肩が上がってしまうと、ボールをとらえる確率は落ちてしまいます。

 やはり[4]から始まるステップで左脇から脇腹にかけて「く」の字になるようなイメージで、張りと力感を出していくことが必要でしょう。「く」の字を意識すれば左肩を下方向に下げる意識になり、[8]から始まるスイングでも左肩がこれほど浮くことはなくなるはずです。右肩が落ちてしまうこともなく、よりスムーズにスイングすることができるはずです。

 同時にステップでは後ろの腰を前に入れていくイメージで、体重移動によって左足の着地を迎えるようにすることで、動きの中でボールに対応していくことができるでしょう。

 もともと相手投手の特徴や試合状況に応じて、バットを何段階かに分けて短く持つことでコンパクトなスイングを心掛けるなど、対応力に優れた打撃の持ち主ですし、それが昨年はしっかり結果となって表れました。スイング自体も対応力が高いものに改善していくことができれば、さらにとらえる確率を上げていくことができるのではないでしょうか。

PROFILE
岸田行倫/きしだ・ゆきのり●1996年10月10日生まれ。右投右打。176cm90kg。兵庫県出身。[甲]報徳学園高-大阪ガス-巨人18[2]。
【2026年成績】12試合7安打0本塁打4打点0盗塁、打率.171(4月20日時点)。
連続写真に見るプロのテクニック

連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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