2015年に50試合に登板するなど右の本格派右腕に、大きな転機が訪れたのが今年2月の春季キャンプだ。栗山英樹監督、吉村浩GMから打診されたのは投手から野手への転向。かねてから白村の高い打撃センスを評価していたからこその大胆なコンバートだった。すべてがゼロからのスタート。その新たな挑戦を二人三脚で歩んでいるのが、随所にこだわりが詰まったこのバットだ。 取材・文=松井進作 写真=馬場高志(インタビュー)、BBM 突然の通告だった。今年2月の沖縄・国頭村での二軍キャンプ中盤、吉村浩GMと栗山英樹監督から呼び出されて投手から野手転向を言い渡された。その数日前の試合で好投もしていただけに、一瞬頭が真っ白になったが「オマエの将来を考え、ポテンシャルを評価しての決断」という言葉に心動かされて「外野手・
白村明弘」が誕生した。
キャンプ中という異例のケースだったため、当然のように自分のバットすら持っていなかった。そんな中で手を差しのべてくれたのがベテラン・
田中賢介だった。自身の愛用のバットと革手を「頑張れ」という言葉とともに手渡してくれた。すべてがゼロからのスタート。無我夢中でバットを振り込む日々が幕を開けた。
キャンプ終了後に鎌ケ谷に戻ってきてからは、まずバット選びに着手。「ド素人だったので、最初は何本も何本も試しながらですよね」と試行錯誤。一番最初に使い始めたのは・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン