向上心は誰にも負けない。
永江恭平は一軍の実戦を積み重ねながら一流のプレーに少しでも近づこうとしている。「絶対に妥協したくないし、もっともっと自分を追い込んで(守備を)うまくなりたい」。日々の鍛練の先には、自ら追求する理想形がある。
今季がプロ2年目。もともと守備には定評があり、新人だった昨季も一軍では27試合に出場して安定した守備をアピールした。今季は前年まで不動のショートだった中島がメジャー移籍し、定位置確保のチャンスが到来。そのポジションで開幕スタメンも勝ち取った。
開幕から3カ月が経過した。開幕前まで先輩の浅村、片岡との遊撃争いに勝ち、一時は新人・金子に譲ったものの、再び奪い返した。現在の永江について「強肩で守備範囲も広い。センスもあるから今年は確実性も安定感も出てきた」と評価している奈良原コーチだが、同時に「だからこそもっと高いレベルを求めている」と付け加えた。期待の大きさの表れだ。「能力は高いから今年の永江には(守備面で)しつこいくらい細かい部分のことまで要求している。さらに鍛えていけば、それができる選手」(同コーチ)。プロ球界を代表する遊撃手になるための本格的な取り組みは、守備範囲の限界点を超える中身の濃いメニューで本格化している。
「ポスト中島」の1番手。今季は失点につながる失策を犯して思わず悔し涙を浮かべたことも。今はまだ成長途上であることは永江自身がよく分かっている。「三遊間、二遊間の打球で守備範囲の限界点を一歩でも二歩でも 超えた所で確実に処理できるようになりたい」と永江。この姿勢がある限り努力は実を結ぶに違いない。