三番に入り、勝負強い打撃でチームに勝利をもたらす。もちろん、「打」での貢献度も大きいが、「守」でも何度も苦境を救う。
坂本勇人は広い守備範囲でピンチの芽を幾度も摘んできた。
今春にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの正遊撃手を務めた。チームには
井端弘和(
中日)や
松井稼頭央(
楽天)、
鳥谷敬(
阪神)といった同じ遊撃手で守備でもレベルの高い選手がそろっていた。「あれだけ巧い方たちを見られた。ショートとして、いい勉強になった」と坂本。足の運びや、動きのイメージなど、先輩たちに助言を求めた。守備への意識は元々高いが、さらに向上心を持って取り組んできた。開幕前から「意識してやりたいと思っている。プラスにしたい」と強い意欲を語っていた。
6月25日までに全66試合に出場。失策数こそ8とセ・リーグの遊撃手の中では最多だが、その数字を補って余りある印象に残るプレーを見せてきた。代表的なものは6月5、6日の
日本ハム戦(東京ドーム)。5日は1対1の延長10回一死一、三塁で三遊間の強いゴロを逆シングルで好捕。体を素早く反転させて二塁に送球し、併殺を完成させた。11回の小笠原のサヨナラ3ランへとつなげた。翌6日は1対1の5回一死三塁。前進守備で三遊間のライナーをダイビングキャッチした。「タイミング良く飛べた。ちょっとでもチームに貢献できればいい。結果的にいいプレーになった」と控えめに喜んだ。
一概には比較することはできないが、刺殺数、補殺数はリーグの遊撃手の中で断然トップ。坂本が多くのアウトをもぎ取っている何よりの証しだ。