一岡竜司の14年快進撃には、まだ続きがある。右肩関節炎のリハビリは最終段階。CSでの一軍復帰が視野に入ってきた。10月6日から始まる宮崎フェ
ニックスリーグで実戦復帰する予定。
「全力で抑えにいきたい。(一軍に)呼ばれるためにも結果が必要。呼ばれる、呼ばれない関係なく、しっかり最後を投げられたら、と思っています」と気合十分だ。
巨人から移籍1年目の今季はセットアッパーとして開幕からフル稼働した。31試合登板で2勝2セーブ16ホールド、防御率0.58。前半戦は赤ヘル旋風の主役の1人となったが、右肩痛に上昇気流を吹き飛ばされた。6月9日に出場選手登録を抹消されると、7月21日に1度は一軍復帰したが、再び右肩関節炎を発症して8月11日に再抹消された。シーズン終盤の優勝争いを経験できなかっただけに、CSにかける思いは強い。
「大きな戦力じゃなくて微力でも、後半戦に貢献できていない分を取り戻したい」。チームは救援陣に疲労の色が目につき、痛打される場面が目立つ状況。守護神・
ミコライオも左太ももに不安を抱えている。もちろん再発に細心の注意を払う必要はあるが、救世主として期待される存在だ。
10月2日には二軍の大野練習場でシート打撃に登板。「もう自分の中ではケガ人じゃないと思っています」との言葉どおり、患部をかばうことなく右腕を振った。フェニックスリーグでは6~9日の第1クール中に2試合登板する予定。山内投手コーチは「そのために投げてもらう」と説明し、CSでの復帰に含みを持たせた。「チームも自分もいい形で終わりたい」。ブレークした1年を笑顔で締めくくるつもりだ。