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西田哲朗内野手・真価が問われる勝負の1年

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 高卒5年目にして、ようやく才能が開花した。西田哲朗は昨季、13年シーズンの出場26試合を大きく上回る131試合に出場。開幕直後に松井稼から遊撃のレギュラーを奪うと、1年間を走り抜いた。一度つかんだレギュラーを守り抜くべく、2015年が勝負の1年になる。

 10年ドラフト2位で関大一高から入団。身長180センチの大型遊撃手として大きな期待を背負いながら毎年のようにケガに泣かされ、自らチャンスを手放してきた。だが、昨季は違った。開幕直後に4月12日のロッテ戦(QVCマリン)で自身初の猛打賞を記録すると、5月10日の同カードでプロ初本塁打を放った。打率.250、7本塁打、41打点。まだまだ物足りなさはあるが、まずは球団の生え抜き選手初の2ケタ本塁打をノルマに、あらゆる面においてレベルアップすることが目標だ。

 初めてケガなく1年を乗り切ったシーズンで自信だけでなく責任感も芽生えてきた。1年を振り返り「野球の取り組み方、意識が変わった年でした。今年は調子の波をなくしたい」と自らの成長も実感しながら、さらなる成長に視線を向けている。

 今季は外野に本格挑戦する松井稼も期待を抱く。「大型ショートの右打者は坂本(巨人)と西田ぐらい。西田は可能性を秘めている。守れて肩もあって走れる。ショートで20本塁打を打てる力はある」と言い切る。その先輩にとっても、若手の成長が刺激になっている。

「僕も負けないようにと思うし、チームも若手が伸びないと強くならない」。昨年チームは最下位のどん底を味わった。もう一度、歓喜を味わうためにも、西田の活躍は欠かせない。

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