シ烈を極める外野レギュラー争いの中、開幕スタメン奪取へ猛チャージをかけているのが4年目の
島内宏明だ。対外試合6試合に出場し、打率.409と猛アピール(3月4日時点)。昨季わずか6個だった盗塁もすでに5個をマーク。大久保監督の目指す機動力野球にも対応している。指揮官は「あれだけ打ってくれたら、当然(レギュラーの)可能性は出てくるよね」と目を細めている。
ライバルは多い。昨季142 試合に出場し、レギュラーの座をつかんだ岡島。機動力野球の旗印として復活を期す聖澤。大久保監督が「攻撃的二番」として期待する牧田。さらに今シーズンから外野に転向したベテラン・松井稼もいる。実績十分のレギュラー候補の中で奮闘する島内は「去年よりもかなりいい状態できている。盗塁も積極的にやっていきたい」と目を輝かせている。
課題は残る。2月28日の
ソフトバンクとのオープン戦。無死二塁の場面でスリーバント失敗。走者を送れなかった。指揮官は「どんなに打っても、ああいうことをされると、使いにくくなる」と苦言。厳しい言葉も期待しているからこそ。対外試合では主に五番として起用されている島内。打つだけではなく、細かいプレーの精度アップが求められる。
島内のアピールは、ほかの選手に刺激を与えている。指揮官は「岡島の目の色も変わってきている」とニヤリ。2月7日のキャンプ恒例の声出しで、自身のあだ名「ウナギイヌ」にかけて「今年は特上ウナギになりま~す!」と力強く宣言した島内。開幕まで1カ月を切った。脂の乗った特上ウナギへの変身へ。島内に大きなチャンスが訪れている。