投打の主軸を欠いた
オリックスが苦しんでいる。開幕から3カード連続で負け越すなどスタートダッシュに失敗した。オフに中島、ブランコ、小谷野、
バリントンと総額約30億円の大補強を行ったチームだが、ケガ人が続出し厳しい戦いが続いている。
昨年オフに右ヒジを手術したエース・
金子千尋。春季キャンプから順調にリハビリを行い本来なら4月中の一軍復帰が予定されていたが、患部の状態が万全ではなく現在はブルペン投球をストップ。復帰が大幅に遅れる見込みとなっている。さらに中継ぎ陣では右肩痛で比嘉、左ワキ腹痛で岸田が二軍で調整中。守護神の平野佳までもが右足首を痛め4月4日に一軍登録を抹消された。野手では主砲として期待が大きかったブランコの左ヒザ痛が悪化し、長期離脱を余儀なくされた。
これだけのケガ人が出ることは非常事態といっていい。そんな中でも森脇監督は「ない物ねだりを言っても仕方ない。逆に代わりに入った選手たちはチャンスと思ってやればいい。チームがさらに力を付けることができる」と、前向きにとらえケガ人たちが帰ってくるまで耐える覚悟だ。
深刻なのは投手陣。先制しても中盤以降でリードを守り切れず逆転負けする試合が目立つ。昨年まで12球団No.1のスペシャル継投を失ったことは大きい。その分、海田、榊原、白仁田、塚原といった経験のない投手陣がフル回転でブルペンを守っている。
2年連続最優秀中継ぎの佐藤達は「みんなが戻ってくるまで何とか踏ん張るしかない。気持ちで投げていく」と力を込めた。ケガ人が戻ってくるまで耐えしのぎ、一枚岩になって戦っていくしかない。