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DeNA 林昌範投手・ヒジ手術を乗り越えて

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 14年目のシーズンは悔しさが残った。林昌範は故障の影響もあり前年から半分以下となる24試合の登板にとどまった。「苦しい1年だったとしか言えない。情けない」と振り返った。

 昨季は左の救援投手としてチームに貢献した。56試合に登板して2勝2敗1セーブ、防御率3.15の好成績をマーク。取得した海外フリーエージェント権を行使せず残留し3年契約を結んだ。さらなる活躍が期待された今季は一転、厳しいものだった。ヒジの状態を気にしながら投げ続けるも結果が伴わない。「1年間はいけると思ったんですが。イメージと体が一致しなかった」。残った防御率は7.23と本来の実力からは程遠いものだった。

 現状を打開するために1つの決断を下した。8月27日に横浜市内の病院にて、左ヒジの遊離体および骨棘を除去するため、内視鏡によるクリーニング手術を行った。「ここ2、3年くらいは日常生活でもロックする感じだった。腕を振り切る感じが見えなかった。怖さなく腕を振れる。それに見合った投げ方ができるかな」。ようやく苦しみから解放され、次への一歩を踏み出せるようになった。

 球速にこだわり、キレのある直球をもう一度復活させることを目指す。トレーニングも継続し、今オフは基本的には休まず、来季への準備を進める。ヒジの状態も問題はなく焦らずきっちりとシーズン開幕へ向けて照準を合わせていく。今季のチーム最多登板は新人の山﨑康が記録した58。来季の目標を聞かれると「58を超えたい。60くらいは行きたいですね。若い中継ぎが多いので、若いヤツを助けられるくらいに投げられれば」と32歳は頼もしく言い切った。

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