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ヤクルト 真中満監督・油断せず、挑戦者として頂点を目指す

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 14年ぶりリーグ制覇の喜びをあらためて味わうシーズンオフだ。数々の祝勝会や表彰式、そして12月15~21日まではハワイ優勝旅行で南国を満喫した。「勝つって本当にいいなあと思うね」と真中満監督はかみしめる。

 昨季は監督1年目で大混戦のセ・リーグを制した。明るいキャラクターの半面、采配や選手起用は冷静に徹底した効率主義。二番打者に「つなぎ」の役割を求めず、打席が多く回る上位打線で一気にたたみかけて先手を取るパターンを確立し、二番・川端から山田、畠山と続く3人でリーグ3冠を独占する爆発力を見せた。

 王者として臨む来季は当然、その打線も相手チームから徹底マークを受けることが予想される。トリプルスリーを達成した山田の攻め方もより厳しくなるだろう。昨季はシーズン大半が不在だったバレンティンの処遇や、上田、比屋根に新加入の坂口で争う懸案の「一番」の人選など、より細かい采配の心配りが求められる。

 優勝監督として挑む“2年目のジンクス”について真中監督は「あまり意識しないこと。今年と同じように挑戦者として戦うことが大事」と話す。自身は現役時代、主力として3度優勝したが、その翌年はいずれもV逸し「連覇」の壁の高さを実感している。「一番怖いのは油断。12月、1月にホッとしてしまえば、苦しいシーズンになる」。表彰ラッシュが続いた山田以下、主力の蓄積疲労も懸念し手綱を締める。バーネットが抜けたリリーフ陣で、守護神を誰に託すかなど課題は山積。巨人・高橋監督など全員が40代と一気に若返った戦国セ・リーグで、連覇の重圧を跳ね返し再び頂点を目指す。

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