この秋、自信をつけた若手捕手がいる。育成出身で来季2年目の
柿沼友哉だ。メキシコで行われた第1回U-23W杯の侍ジャパンメンバーとして、初代王者に輝いた。「試合に出させていただいて、勉強になった。自信にもなった」と充実の笑みを浮かべた。
日本はオープニングラウンドを5戦全勝で1位通過し、スー
パーラウンドは4勝1敗で突破。決勝はオーストラリアを10対3で下した。柿沼は決勝でV打を放ったが、それ以上に胸を張るのが捕手としてのリード面。
「全然知らない打者が相手。データもない中で、スイングとかを見て感性でリードをしなければいけなかった。日本は最多でも3失点しかしていない。圧倒的に防御率が良かったんです」
国際大会の短期決戦で、捕手としての感性に磨きをかけた。
11月10日からの第3クールで千葉・鴨川秋季キャンプに合流した。午前中は走り込みやトレーニングをみっちりこなし、打撃・守備と8時間にも及ぶ猛練習に「めっちゃきついです」と苦笑いする。秋季キャンプは一、二軍の選手や指導者を分けることなく、全員で汗を流した。正捕手は決まっていない中、田村、吉田、寺嶋、江村といった若手と争っている。
23歳の新星は「伊東監督に見ていただけるので、アピールしたい。今年はずっと浦和(二軍)だったので。捕手は守れてナンボ」。伊東監督も「柿沼もいるし、大学生の新人(宗接)も入るし、刺激を与えてくれれば」と競争を期待する。