
シーズン終盤、一軍戦力となることを誓う森
3月5日、キューバとのWBC強化試合で左ヒジに死球を受けて、骨折。4カ月半以上、長期離脱中の
森友哉だが着実に復帰へのステップを上っている。
6月28日にはブルペンでの投球練習で捕手を務め、その後、屋外での捕手技術練習にも合流。7月中旬には本格的な室内マシン打撃、屋外での打撃練習も再開し、下旬にはファームの全体練習にも完全合流。「だいぶ良くなっています」と手応えを口にする。
7月15日のことだ。午前中に行われた
西武第二球場での二軍練習に引き続き、午後からは同場所で一軍の全体練習が行われた。その際、グラウンドを訪れた
辻発彦監督や
秋元宏作バッテリーコーチは久しく見ていなかった“小さな
巨人”の姿を見かけると、すかさず「状態はどうなんだ? 早く帰ってこい!」と声をかけ、早期回復を願った。
また、チームメートたちも軽口で冗談を言いながらも激励。中でも、「好きな相手にしかちょっかいをかけない」と言うウルフは、紙コップに入れた給水用の水を一口飲んだ後、残りを森にかけるいたずらで笑いを誘い、親愛の念を示していた。そうした一幕に、チーム内での“森友哉”の存在の大きさは、如実に表れている。
一軍スタッフから、「“野球”、やってるのか?」と尋ねられると、「最近、ようやく“野球”やれてます」とうれしそうにはにかんだ強打の21歳捕手。
「後半戦は、チームの戦力になりたい」
背番号10の完全復活こそ、CS出場、さらには悲願の日本一の達成への、最高の起爆剤となる。
写真=BBM