
偉大な「17」を背負う山崎福也。左のエースへ飛躍を期す
レジェンドの偉大なる功績と、熱い思いを背負ってマウンドに立つ。
2014年、明大からドラフト1位で入団。その期待が用意された「17」の背番号に詰まっていた。前身の阪急時代には
山田久志氏が着け、通算284勝を挙げた伝説の番号。現在、球団のシニアアドバイザーも務める
長谷川滋利氏も入団時から背負い、新人王も獲得した。
山崎福也はプロ3年目を迎えた今も「偉大だし、うれしい気持ちはいまだにありますね」と
オリックスの歴史と伝統が刻まれた17番を背に着けることを、誇りに感じているようだ。立派な先輩方に負けぬよう、24歳は飛躍のシーズンを迎えている。
今季は開幕から我慢の時間が続いた。春季キャンプから調子は良かったが、先発での登板機会が巡ってこない。中継ぎでコツコツ結果を残し、5月20日の
日本ハム戦(札幌ドーム)でようやく初先発。しかし4回5失点で敗戦投手になると、次の同26日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)では3回途中4失点KO。その場で帰阪という試練を味わった。
二軍での再調整を経て戻ってきた一軍舞台。悔しさは7月10日の日本ハム戦(京セラドーム)でのプロ初完封で晴らした。結果を残し続け、先発ローテの座をつかみ取ろうとしている。
長谷川氏には「頑張れよ!」とよく声をかけてもらうという。その度「この番号を着けていた人たちが残した結果を、自分も残せるように頑張らないと」と気持ちを新たにしている。白星を重ね“17”が誰より似合う投手になる。
写真=太田裕史