
見るものをうならせる打撃技術を持つ西川
「天才龍馬」と呼ばれるほど非凡な打撃センスを持つ
西川龍馬。今季は一気に成長の階段を駆け上った。
リーグ優勝を決めた9月18日時点で1年目の昨季を上回る88試合に出場。打率.272、プロ初を含む5本塁打をマーク。27打点を記録するなど、勝負強さも際立つ。
8月12日の
巨人戦(マツダ
広島)では巨人・
菅野智之から決勝点となるソロ本塁打を放った。内角高めの速球に反応。「久しぶりにその場で回って打てた」と手応えを語るほど、高い技術が詰まった一打だった。
エース格を打つ勝負強さは8月29日(東京ドーム)にも出た。巨人・
マイコラスから逆転の4号2ラン。146キロを右中間へ運び「しっかりと振り抜くことができた」と振り返った。
シンプルに左肩の上でバットを構え、最短距離でロスなくバットをぶつける打撃。同僚でライバルの
安部友裕を始め数々の選手が「天才的な打撃」と語るスイング。さらに代打でも結果を残すメンタルの強さで、今ではチームになくてはならない存在となった。
一般的に左打者は左投手を苦にする傾向にあるが、西川は逆。早くから対応能力を見込まれ、相手先発が左腕の時にスタメンに名を連ねる。18日現在で右投手の打率.264に対して左腕には打率.306を残す。
「結果を出さないといけない立場」と気の緩みはなく、成長を続けている。
また同い年で離脱となった
鈴木誠也のネックレスを着用して試合に臨むなど、熱い一面も見逃せない。
写真=BBM