
コーチという重責も担いながら2000安打を目指す福浦
福浦和也が通算2000安打の大台に、一歩ずつ近づいている。残り68本で迎えたプロ24年目の今季、70試合に出場して30本の安打を放ち、残り38本とした。「意識しないと言ったらウソになる」と話す目標の数字へ、来季は「コーチ兼任」として歩みを進めていくことになる。
最下位からの巻き返しへ、
井口資仁新監督が就任。福浦にとって、ともにベテランとしてチームを支えてきた1学年上の先輩だ。そんな新指揮官が「兼任(コーチ)をやってほしいと僕が思った。選手だと、コーチがいる前で教えることに遠慮している場面が今までも見受けられた。選手に気兼ねなくアドバイスを送ってもらいたい」という強い思いを込めた「兼任コーチ就任」だった。
その思いを受けた福浦は、同じく兼任コーチを経験した
稲葉篤紀・現侍ジャパン監督らに相談もしたという。「大変というのは聞いている」と言うものの、「監督に言われた以上は“やります”と。これもいい勉強。難しいと思うが、任された以上は選手としてもコーチとしてもしっかりやっていけるようにしないと」と覚悟を決めた。
高い打撃技術を後輩たちに受け継がせながら、自身もまだ見ぬ景色を目指していく。10月に
ロッテ浦和で行われた秋季練習では、居残りで若手の練習に付き合っていたが、11月からは秋季練習に参加せず、25年目となる来季に向けて始動。「戦力として見てもらえるように」と話す42歳の目は、まだまだ輝いている。
写真=BBM