
リーグ優勝を奪回すべく、個人の成績も貪欲に追い求めることを誓う巨人の坂本勇人
募る悔しさを、2018年こそ晴らす。坂本勇人は主将に就任した2015年から、3年連続で優勝を逃す屈辱を味わった。「主将としての自覚をもう少し持たないといけない」。2017年はプロ11年目で初のBクラスとなる4位に沈み、覚悟を胸にオフを過ごしている。
長野久義らと続けていた1月恒例のグアム合同自主トレを“解散”。代わりにタッグを組むのはチームが掲げる世代交代の担い手たちだ。「
吉川尚輝は2018年にレギュラーを絶対にとらないといけない」と2017年ドラフト1位の吉川尚と、昨オフも同行させた
辻東倫の内野手コンビを誘った。「中心である僕たちがしっかり成績を残すことは大事だけど、今の若い選手たちはレギュラーをとってほしい。僕たちにも刺激になると思うし、高め合いながらチームが勝つのが良い形」。常勝軍団復活には、若い力が必要―。“坂本組”の結成は、責任感の表れだった。
2017年は3月のWBCで侍ジャパンの正遊撃手を務め、シーズンもフル回転。終盤に打撃不振に陥り、最終的に打率.291、15本塁打、61打点だったが、苦しいチームを支えた。主将4年目の2018年も、自らがチームの浮沈のカギを握っていることは自覚している。
「まずリーグ優勝。僕も3割、20本打って、ゴールデングラブ賞を獲るのが目標。個人的にもチームとしても最高の1年にするため、僕が良い成績を残さないとダメ」。若きリーダーが、今年も巨人の先頭に立つ。
写真=BBM