
昨季、一番での打率.330を誇る“元気印”がリードオフマンに定着すれば、チームが活気づくことは間違いない
堂々たる宣言だった。
「来季は一番を打つことは大前提です。一番・センターで定位置を取ることを目標にやっていきたい」
2017年の契約更改時の会見で唯一、斬り込み隊長に名乗りを挙げたのが18年に8年目を迎える
宮崎祐樹だった。自信とやる気に満ちあふれたその表情からは、新シーズンにかける思いの強さが感じ取れた。
快進撃の象徴だった。昨季、チームは開幕ダッシュに成功し、4月を終えてリーグ2位につけた。そんなチームを引っ張ったのが『一番・宮崎』だった。積極性を買われ4月に入ってから出場機会を増やし、19試合続けてリードオフマンを任された。
4月20日の
日本ハム戦(東京ドーム)では自身4年ぶりの一発を含む初の1試合2本塁打と爆発。5月に入ってからは結果を求め過ぎるがあまり迷いも生じ、シーズン終了まで何度も昇格と降格を繰り返した。
「悔しい思いをしたこともあった」と振り返るが、それでも残したインパクトは大きかったと言っていい。5月以降、一番打者が日替わりになった途端にチームは低迷。打順固定の重要さを再認識させられた。
チームの“元気印”は一番の魅力をこう話す。
「真っさらなバッターボックスに入れる。チームの始まりが自分というのもいい。1球目から思い切っていけるんです」
昨季、一番での打率は.330と相性も抜群。目指すは「自分が塁に出て点が入って勝つこと」だ。宮崎にしかできない一番像を作り上げ、今季こそ1年を通してその“イチ”に座り続けてみせる。
写真=毛受亮介