
実戦で度肝を抜く結果を残してきたロサリオ。シーズンでも四番の仕事をしっかりとこなすつもりだ
ウィリン・ロサリオが沖縄・宜野座一軍キャンプを騒がせている。フリー打撃で外野芝生席のTVカメラに直撃させたかと思えば、170メートル弾で驚かせた。その評判を聞きつけた他球団スコアラーが宜野座に集結すると、初めての対外試合(
DeNA戦)で、初打席、初球の真っすぐに反応して、左中間へ見事な来日1号をかっ飛ばした。
ライバル球団の007は「すべてのコースを打ちにくるし、現時点で抑えるのは難しいだろう」と、しばらく徹底マークすることを決め込んだ。
メジャーのロッキーズでプレーした2012年には28本塁打を放った。韓国ハンファに在籍した16、17年は3割、30本塁打をクリアするなど長打と安定感のある打者として知られていた。
この時期の偵察隊による評価は社交辞令が多い。また過去にさかのぼった場合、
阪神の外国人打者といえば期待外れのケースが少なくなかった。
しかし、今回のロサリオは内外ともに「本物」という頼もしい声が圧倒的だ。金本監督も「積極性があって、打席に入るまでの準備もできている」と及第点を与えた。
身長180センチ、体重100キロ。アメリカでは闘牛を意味する「ブル」の愛称で親しまれた。本人は一塁以外の守備でも「捕手も外野も守ります」という。
チームの軸になる四番・ロサリオが固まったことで破壊力は倍増する。パワフルな打撃を披露し続ける助っ人は「ホームランを意識していく」と暴れまくる。