
土肥は2年目の飛躍を誓う
その左腕を武器に生き残る。昨季は中継ぎで18試合に登板した2年目の
土肥星也は先発ローテーション候補に浮上した。
「
西武戦は高さ、コースも決まった。強い球を投げられるようになった。先発をしたいと取り組んできたことが生きてきました」
2月24日の西武との練習試合(春野)では2回1安打無失点と好投した。ストレートは130キロ台後半だったものの、身長186センチの長身から投げ込むボールには昨年以上の球威があった。
2イニング目の5回一死からは
秋山翔吾、
源田壮亮と西武の一、二番をそのストレートで二者連続三振。「調子が良ければ秋山さんのような打者からも三振が取れると感じた」と自信が生まれる。
大阪ガスからドラフト4位でプロ入りしたルーキーイヤーは0勝1敗2ホールド、防御率9.31に終わった。昨季途中には周囲のコーチ、スカウトから先発転向の助言を受けた。土肥自身、やりたい気持ちも大きかった。「アマチュアのときはやっていなかったけど、昨年の途中からは週4回、筋力トレーニングを続けてきました」。長い回を投げるために球を強くする作業はこの春、芽吹き始めている。
「チェンジアップがいい分、昨季はそれに頼りすぎていた。今年はいい真っすぐを投げられている。左投手の先発は貴重。あんな顔だけど、まだ22歳ですから今後が楽しみだよね」と
小林雅英投手コーチ。落ち着いた外見から年齢よりも上に見られがちだが、背番号34は絶賛、伸び盛りだ。
写真=高塩 隆