
無念の二軍降格も、巻き返しを期す
初の開幕一軍、そして開幕スタメンをつかんだ。プロ5年目の
内田靖人は、誰もが納得する結果で一軍に生き残った。オープン戦16試合に出場し、12球団トップの打率.386、4本塁打、12打点。目標に掲げていた開幕一軍が決まり「それをクリアできてよかった。あとはシーズンに入って、しっかり結果を出すだけ」と落ち着いて話した。
チャンスを生かした。最初のオープン戦だった2月24日の
広島戦(沖縄)で、一発を含む2安打4打点。その後、主力が優先され出場機会が限られるようになっても、少ない打席で結果を残し続けた。最後のオープン戦となった
巨人との3連戦(3月23~25日、東京ドーム)では、
マシソン、左腕の田口から一発を放つなど猛アピール。自らのバットでつかんだ一軍切符だった。
打撃フォームの改造が実った。キャンプから高須打撃コーチと取り組んできたのは、左足を高く上げ右足にしっかり体重を乗せる新フォーム。「右足に体重を乗せてしっかりボールを見る。去年までより、ボールを長く見られている。見極めも良くなりました」。ボール球を追いかける悪癖が改善され、結果につながった。
だが、開幕後に試練が待っていた。「六番・一塁」で開幕スタメンを勝ち取るも、開幕2戦で7打席ノーヒット。2試合欠場して4月4日の
日本ハム戦(
楽天生命パーク)に先発出場するも、2打席ノーヒット。翌日に登録抹消となった。期待の大砲候補は二軍で調整し、再昇格を目指す。
写真=高塩 隆