
4月1日のソフトバンク戦では5失点と苦いデビューも4月3日のロッテ戦では無失点に。登録抹消され、ファームで再び腕を磨く
確かな成長と猛アピールで、
榊原翼は支配下と開幕一軍を勝ち取った。
最速151キロを誇る高卒2年目右腕は、3月19日に支配下登録。そして、オープン戦で鮮烈な一軍戦デビューを果たし、19歳にして開幕メンバーに名を連ねた。
「呼ばれたからには、チャンスをしっかりとものにしたい」。
一軍マウンドで躍動し、さらなる階段を駆け上がる。
3月15日。開幕を前に球団から支配下登録が発表。「本当にうれしいです。しっかり勝ちに貢献できるように頑張りたい」。新人年の昨季、ウエスタン・リーグに13試合に登板し、2勝1敗3セーブ、防御率1.46の好成績。最高球速も、浦和学院高の147キロから151キロに成長し、ポテンシャルの高さを示して2ケタ番号61を勝ち取った。
インパクトを与えたのは3月25日の
阪神とのオープン戦(京セラドーム)。7回に一軍戦初登板を果たすと、
鳥谷敬を空振り三振、
糸井嘉男を左飛、
ロサリオ見逃し三振と上位打線を三者凡退に。完璧な投球で
福良淳一監督を「球も強いし、制球も悪くない。(一軍でも)大丈夫でしょう」とうならせた。
昨季から継続して行うのは、直球の質の向上。フォームの微調整を行いながら体幹トレーニングなどで土台を築いてきた。一軍での目標は「任されたところで、勝利に貢献できるようにするだけです」と謙虚さを忘れない。一軍初登板となった4月1日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では5失点と洗礼を浴びたが、再びファームで腕を磨き、ひたむきに次のステップを踏もうとしている。
写真=湯浅芳昭