
現在は五番を任され、巨人のポイントゲッターとなっている岡本和真
高かった期待のハードルの、さらに上をいく快進撃だ。岡本和真は文句なしの活躍ぶりで、重圧を跳ね返している。
Bクラスに沈んだ昨季終了後、チームは世代交代を本格化。岡本は昨季限りで退団した
村田修一(現BCL/栃木)から背番号25を受け継ぎ、「村田さんは横浜のときから憧れていて、自主トレも一緒にさせていただいた。それ相応の選手にならないといけない」とレギュラー奪取を誓った。オープン戦は全17試合に先発出場し、打率.267、4本塁打、12球団最多の15打点。巨人では2001年の
松井秀喜以来の日本人打者のオープン戦打点王となり、同期間で打率.083と不調だった
阿部慎之助から一塁の開幕スタメンの座を奪った。
勢いは開幕後も衰えない。開幕2戦目の3月31日(対
阪神、東京ドーム)には1号3ランを含む4安打5打点。4月22日の阪神戦(甲子園)ではバックスクリーンに4号3ラン。
高橋由伸監督も「レギュラーっぽく見えてきた」と日ごとに増す存在感を認めた。5月3日時点で打率.310、5本塁打、21打点。打率はリーグ8位、本塁打5位、打点3位と、少し気は早いがタイトルも狙える位置にいる。
過去3年間、一軍での本塁打は1年目の1本のみだったが、昨秋と今春のキャンプで毎日ヘトヘトになるまで振り込んだ成果が表れた。「今まで試合に出させてもらっても何もできなかった。1試合、1試合に全力を尽くしてやっていきたい」。4年目の21歳が、覚醒の時を迎えている。
写真=BBM