
打てる捕手としての期待は大きい森
6月11日に公表された球宴ファン投票中間発表で、21万3254票を集めた
森友哉。
甲斐拓也(
ソフトバンク)に約3万8000票の差をつけ、パ・リーグ捕手部門のトップだった。誰もが納得の結果と言っていいだろう。
プロ5年目の今季、初めて開幕から捕手として一軍スタートした。チームが捕手3人体制を取る中で、多和田、
カスティーヨの先発時は“鉄板”、さらにウルフなどともバッテリーを組むなど、56試合中26試合で先発マスクをかぶり、首位を走るチームに大きく貢献してきた。
特に、多和田との連携は抜群で、「友哉も相手のことをいろいろ勉強してくれているので、とても助かります。どんどん引っ張ってくれている。去年までとは全然違います」と背番号18。パ最多勝利数を誇る自身の今季の躍進に欠かせぬ存在であることを強調する。
守備だけではない。自慢の打撃も開幕から高いレベルで安定。これまで「責任が特に重い捕手の守備が、打撃に影響している」と判断されていたため、指名打者や右翼手など、捕手以外でも起用されてきたが、入団時から森を育ててきた
秋元宏作バッテリーコーチは、「もともと友哉は捕手が打撃に影響するとは思っていない」と断言。その言葉どおり、先発マスクか否かにかかわらず、打棒でも投手を援護し続けている。
このままファン投票で選ばれれば、史上最年少で最多得票を獲得した2015年以来、2度目の出場。そのときは
清原和博(
西武)以来、史上2人目の10代で本塁打を放ち、話題を呼んだ。だが、前回は指名打者部門で、今回は捕手での選出。入団時から「捕手で勝負したい」と言い続けてきただけに格別の喜びとなるだろう。
写真=BBM