
6月27日の阪神戦で今季15号となる3ランを放った
もうこの男の実力からして「夏男」と表現するのは失礼だが、昨季のセ・リーグ首位打者、
宮崎敏郎のバットが調子を上げている。交流戦は全18試合に出場して打率.406、6本塁打の好成績をマーク。ロペス、
梶谷隆幸、ソトの離脱に加えて交流戦終盤は
筒香嘉智までもが上半身のケガで欠場した
DeNAの打線を引っ張った。
交流戦のラスト2試合は若手主体で打率.250以下が先発メンバーの7人を占め、
ラミレス監督さえ「宮崎が打たなかったら、誰が打つんだというラインアップ」と苦笑いする苦しい台所事情だった。その期待に応えるように、6月18日の
西武戦(横浜)4回に
多和田真三郎から先制2ラン。7回は先頭打者で打席に立った宮崎に対して西武ベンチがクローザーの増田を投入してくるほどの警戒を見せたが、2打席連発となるソロを横浜スタジアムの右中間席にたたき込んだ。
交流戦を終えて14本塁打を記録し、リーグ戦再開後の6月27日阪神戦(横浜)で自己最多だった昨季15本に早くも並んだ。本塁打の急増について本人は「打席の中で自分のスイングがしっかりできるように、とだけ心掛けている」と多くを語らないが、ラミレス監督は「今年は25~30本塁打は打つ可能性がある」と期待。ロペス、筒香とのクリーンアップが戻れば「3人で90~100本塁打、300打点」と思い描いている。
宮崎と言えば、昨年8月22日の
広島戦(横浜)で筒香、ロペスに続いて3者連発となるサヨナラ弾が浮かぶ。今年もまた夏が近づいてきた。
写真=井田新輔