
7月26日の広島戦ではまさかの1/3イニングで降板した藤浪。この男の復活なくして阪神の反撃はありえない
常にキーマンに挙げられるのが
藤浪晋太郎だ。恵まれた体格から投げおろす速球に制球が安定しているときの堂々としたマウンドさばきは、日本球界屈指といえる。
チームの速球王は藤浪で、続くのが、外国人投手のドリス、
マテオといった顔ぶれになる。日本人でハマったときの迫力は、追随を許さない。
藤浪の最速シーンは、2年前の2016年9月14日広島戦(甲子園)だった。1回一死満塁、鈴木に対する2ストライク後の3球目。ボールになったが、球速160キロを計測した。
大台は
日本ハム・大谷、
ヤクルト・
由規に次ぐ3人目。ただ、そのまま順調に来るはずが、その潜在能力が発揮されないまま、厳しい道のりが続いているのが現実だ。
今季は6月15日
楽天戦(楽天生命パーク)で、昨年5月4日ヤクルト戦(神宮)以来、407日ぶりの白星をつかんだ。
6月27日
DeNA戦(横浜)では、5回5失点ながら、なんとか2勝目を挙げた。このときのマックスは156キロだった。
藤浪自身は「球速は腕を振っていけば出来るもの」と前置きした上で「球速より球質」と、フォームのバランスを重視しながらボールの精度を上げていくことに集中してきた。
金本監督は「9月ぐらいに向けて大車輪してもらえるような働きで頑張ってほしい」と期待していた。しかし7月26日の広島戦(甲子園)では制球力を乱し、プロ入り最短1/3イニング5失点で降板。二軍降格となってしまった。
二軍で仕切り直し、もう一度はい上がって本来の姿を取り戻したい。ここからチームの追い上げにはこの男の活躍が欠かせないのだから。