
安打数(96)と四球数(94)がほぼ一緒の丸
昨季MVPの
丸佳浩が、残り試合は最後まで全力疾走と意気込んでいる。
「ケガをした時点でマイナスにしかなっていない。そこは埋められない。離脱した迷惑は尻ぬぐいできない。何とか勝ちに貢献していきたい」
4月28日の
阪神戦(マツダ
広島)の守備で右太モモ裏を負傷。2013年5月20日に始まった連続試合出場が節目の700試合に到達していた。診断は筋挫傷で、ほぼ1カ月の離脱を余儀なくされた。
責任感の強い男は復帰後、猛烈な巻き返しを開始した。6月の月間打率は.346のハイアベレージ。同18日の
日本ハム戦(マツダ広島)からは3試合連続本塁打をマークするなど、同26日まで5戦6発の固め打ちも披露した。暑さが本格化した7月も.311。6月と同じ8本塁打を放ち、タイトル争いにも加わってきた。不動の三番として、リーグ得点力トップの打線をけん引している。
特筆すべきは出塁率の高さだ。5割近い数字をキープ。このままいけば、過去最高である1986年の
ロッテ・
落合博満の.487を更新する可能性もある。セの記録は同年の阪神・バースの.481だ。丸は高打率に加え、四球数も両リーグトップを独走していることが大きい。
「誘い球に乗らず、打ちにいった中で(ボール球を)見逃せている。そういうのがつなぐ打線に大きく関わってくる」
際どいボール球を見極め、甘い球を仕留める。高い技術がなせる技だ。ギアをトップに上げたまま、3連覇というゴールテープを切る。
写真=BBM