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一軍に昇格してからはしぶとい打撃で結果を出し続けている北條
チームの懸案が解消されつつある。その中心にいるのが、後半戦に入ってショートを守り続けている
北條史也だ。
1年前のこの時期は悔しい思いをしたが、糸原との二遊間コンビが固まってきたのは明るい材料といえる。
「クリーンアップの前に塁に出ることが仕事です。糸原さんが出塁した後、進塁させる打撃やチャンスメークできればいいと思っています」
今季開幕二軍だった若虎が一軍昇格したのは6月だった。特に、7月上旬から「二番」に起用されると月間3割超の数字を残した。
その後、8月に入ってもスタメン起用が続いた。4日の
ヤクルト戦(京セラドーム)では、延長11回に左犠飛でサヨナラ勝ちにも貢献している。
昨季は鳥谷を三塁に回してまで、ショートストップとして大きな期待をされた。しかし、83試合出場で打率.210に終わってしまった。
今シーズンは、
大和の
DeNA移籍で、糸原、植田、熊谷らとのポジション争いをしてきたが、ここにきて「二番・北條」に安定感が出てきた。
北條本人が「練習でできても試合で差し込まれてできなかった」という下半身の粘りが攻守に出てきた。足を上げない打法も、球際の守備力も成長してきた。
あとはしのぎを削るペナントレースの中で、最後まで結果を残しショートの定位置を死守したいところだ。北條も「1試合1試合集中したい」とギアを上げる。
写真=BBM