
142試合終了時点で9月27日時点で83試合に出場し、49安打4本塁打17打点、打率.265とまずまずの結果を残した巨人の大城卓三
たぐいまれな打撃センスが光る。ドラフト3位ルーキーの大城卓三は、開幕から1度も二軍落ちすることなく、一軍の戦力として戦っている。「使っていただいたところで、自分の仕事をするだけです。まだ期待に応えられていない」と必死だ。
東海大相模高から東海大、NTT西日本と、アマのエリート街道を歩んでのプロ入り。3兄弟の三男で、西部ガス所属の長男・昌士、双子の兄でトヨタ自動車所属の次男・健二も同じ東海大相模高から東海大を経た右投げ左打ちの野手だ(長兄は
菅野智之と高校、大学の同級生)。巨人は強肩の正捕手・
小林誠司の競争相手として、強打の大城に期待をかけた。春季キャンプこそ二軍で過ごしたが、オープン戦で一軍に合流すると、本塁打を放つなどアピール。開幕一軍を勝ち取った。
シーズン序盤は小林の控えだったが、持ち前の打力で存在感を示し、出場機会を増やした。代打要員としても期待され、6月10日の
西武戦(メットライフ)では同点の9回一死満塁で右越え適時打を放ち、チームとしても今季初となるサヨナラを決めた。「打った瞬間、『抜けろ! 抜けろ!!』と思いました」と、普段はシャイでおとなしい大城も興奮を隠せなかった。
高橋由伸監督も「大城らしい、良い当たり。勝負強い」と絶賛した。
今やチームに欠かせない存在だ。終盤戦は小林と併用が続き、スタメンマスクを任されることも珍しくなくなった。即戦力として、十分な働きといっていいだろう。
写真=BBM