
2年連像2ケタ勝利の巨人・田口麗斗だったが、今季は2勝にとどまった
チームの未来を背負う若者にとって、試練の1年だった。負けん気の強い田口麗斗は、すでに来季の雪辱に燃えている。
エース・
菅野智之とともに先発陣の柱と期待された今季は、16試合に登板して2勝8敗、防御率4.80。決して受け入れられる成績ではない。シーズン序盤から黒星が重なり、5月までで被本塁打「10」を記録するなどカベにぶち当たった。過去2年で計23勝を挙げていた左腕は、「シーズン通して満足はいかなかった。大事な年に結果を出せなかった」と悔しさをにじませた。
だが復活への兆しは見えた。10月18日の
広島とのCSファイナルステージ第2戦(マツダ広島)で6回1安打無失点と好投。チームは敗れたが、「最後に思ったフォームで思ったボールを投げられたのは個人的には良かったです。継続よりレベルアップさせることが大事」と納得の内容で今季を締めくくった。
球団3度目の指揮を執る
原辰徳監督も参加した宮崎秋季キャンプでは、11月1日と13日の紅白戦で、どちらも3回無失点。指揮官も「田口は自分でそこそこ、若くしてこうしたら勝てるというものを経験している人だから、そこの中でいかに精度を上げるか。だいぶボールそのものは良くなってきている」と高い評価を口にした。
「原さんは何も成績を出していないときに出してもらったので。また1人の戦力として出してもらえるように」と田口。実績はあるとはいえ、まだ23歳。苦しい1年を成長の糧とする。
写真=BBM